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夏空ひまわり _君といる日々_

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自分の携帯がなった。
 私は着信相手の確認してからケータイの着信を拒否した。

 嫌いなんかじゃない。
 その逆。
 きっと、でたとしても恥ずかしくて何も話せないだろう。

「何で拒否するの?」

 後ろから彼の声がする。

「好きなんでしょ? 僕のこと……分かりやすいね」

 そう言って少しずつ私はに近づいてくる。
 私はなんの抵抗もできないまま、

____彼と唇を重ねた。




「うニュー」

 顔を少し赤くさせて美衣は叫んだ。

「なに叫んでんだよ。片付けろ!」

 ぶつぶつ文句を言いながら沢山の本を本棚に整理している和輝が言った。
 美衣は本をしまって和輝に後ろから抱きついた。
 和輝は振り向いて美衣の頭を撫で、

「面白かったの? その本」

 と聞いてきた。

「うむ! 二人がキスするんだぞ!」

 和輝が少し笑ったとき、

「いいなぁ、私も誰でもいいからキスしてくれないかなー?」

 と、美衣が呟いたのを聞いた。

____その瞬間。

「んぅ……!」

 和輝は美衣にキスをしていた。
 美衣は驚いて目を見開く。何が起こったのか分からなかった。
 気付いたときには和輝を突き飛ばしていた。

「な、何をするんだ!」
「何って……お前が言ったんだぜ? キスしてくれって」
「それは……両思いの人と何だぞ! 唇のキスは好きな人としかしちゃいけないんだ!」

 と言って美衣は涙目で和輝を睨んだ。
 ただし、美衣の背は小さく必然的に上目遣いになってしまうので怖くはないのだが。

 和輝は無表情になり、

「ふーん、じゃあ俺のことは好きじゃないんだ?」
「え……す、好きだよ」
「じゃあ、いいだろ?」

 と、またキスをした。

「ん……」

 口を離した後、二人は無言で図書館を出た。

 これから二人に地獄が訪れることは……
 もちろん気付くはずもなかった。