ねとげ~たいむ
私が止めるのも聞かずにレイさんはキング・スケルトンに向かって行くと技コマンドを選択した。
「shadow・cloning!」
レイさんの姿がブレ出したかと思うと一気に十数人に分裂した。
「分身の術っ?」
キング・スケルトンの爆撃はレイさんには通じなかった。
青白い火球はレイさんの体をすり抜けて遥か後ろで爆発、レイさん本人はダメージを受けなかった。
さらにレイさん達が飛びあがると次のコマンドを選択した。
「fire・scroll!」
レイさんは懐から小さな筒が取り付けられた飛苦無の様な物を取り出すとキング・スケルトン目がけて放り投げた。
すると飛苦無は頭蓋骨に突き刺さり、轟音を立てながら爆発した。
『ギャアアアッ!』
キング・スケルトンが悲鳴を上げた。
爆煙の中、よろめく度に砕かれた頭蓋骨が音を立てながら零れ落ちた。