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海野ごはん
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novelistID. 29750
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十六夜(いざよい)花火(前編)

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「みんないろんな理由があるんだ。詮索するな」
「健ちゃんって強いね〜・・・。いいなぁ〜」
「強くねぇ〜よ。煩わしいことが嫌いなだけなんだ。もうこの話やめねぇか・・」
「・・・・そうね。誘惑しに来たんだから暗い話はやめよ」
「誘惑って、俺様にか?」健三が笑った。
「なによ、それ。俺様っていつでも上から目線なんだから。フラれ男でしょ」加奈子も笑う。
 若い店員が「ヘイ、お待っとうさんです」と言って料理を運んできた。近海で取れた魚は新鮮そうでおいしそうだった。
 加奈子は健三の箸を取ってあげると健三に渡した。それから加奈子は目の前の料理を食べながら、アパートに移り住んだ事、一博の仕事を美香がやっていくことを手短にポイントだけ言った。健三は何も言わずジョッキのビールを飲み続け、加奈子の話を耳に入れた。