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朝木いろは
朝木いろは
novelistID. 42435
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十七歳の碧い夏、その扉をひらく時 <第一章>

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「悪いけどお母さん今日は遅くなるから。晩ご飯は適当に作って食べてて」
「わかった。気をつけて」
 俺は自分の部屋にこもったまま、ドア越しに話しかける母さんに返事をした。晩ご飯なんて何でもいいのだが、自炊をするのは面倒だった。近くのスーパーで適当に弁当でも買って来ようか。いや、どうせ一人で食べるのだから豪勢に好物の寿司でも取ってやろうか。胸の奥で渦巻くチリチリする気持ちを抑えつけるように、食べ物に意識を集中させようとした。母さんはきっと今夜、西園寺と会うのだろう。俺は言いようのない焦燥感を無理やり胸の中に閉じ込め鍵をかけた。