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回想と抒情

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年末の休暇で一人部屋で読書をしていると、あっという間に雪に降り込められていた。雪は私の窓から見える都会の一断面を静かに滑っていき、地面を飾っていった。この都会は今や雪という膨大な電飾できらめいているのだ。雪は白く沈んでいくことで、様々なものを赦しているように思えた。外に出なくてもいいし、忙しく過ごさなくてもいい。それだけではなくて、私の心の中に勢いを持っている雑多なもの、抑圧された怒りや憎しみ、傷から発される叫び、他人に向けられたひたむきな愛情、すべてを鎮めてくれるもののようだった。雪は私の心の内部にも降っていたのだ。

私は教師の職を得、安定した日々を送っていた。青春はいつの間にか終わり、人生は嵐のあとの静けさを保っていた。そのような私の人生のステージは、まさに雪が降るような赦しの季節だった。弱すぎたために他人を攻撃した罪、未熟すぎたため相手を深く傷つけてしまった恋愛、いつまでも昔の傷にこだわっている執念深さ、そういうものが雪で煙るように空中に溶かされていったのがちょうどその時期だった。すべてを赦してくれるような雪は、私自身の人生の雪雲が私自身のために降らせていたものだったのだ。

そうして雪は都会の死へと、人間の死へと向かっていく。雪が地面を覆い尽くすころには、雪は、赦しの先にある永遠の和解を指し示すことだろう。溢れていく水が凍って美しく沈んでいくさまは、文明や人間の美しい終焉にとてもよく似ている。雪は決して融けてはならない。雪は永遠に降り続け、永遠に地面を覆っていなければならない。私もまた雪に覆い尽くされて、永遠に眠り続け、どこかで死と区別がつかない地点へと向かっていきたい。


作品名:回想と抒情 作家名:Beamte