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CROSS 第20話 『Eris』

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第4章 暗中模索



「とりあえず、ヘーゲル大尉たちと合流するか?」
「しかし、手土産も無しに行くのはな……」

 ガリアとウィルがブリッジで話していた。CROSS艦の指揮官は、またガリアがやっているのだが、艦はまだ移動しておらず、ブリッジのフロントウィンドウの目の前には、紅緋が停泊していた。ザフト艦隊が壊滅したことから、その一帯の異次元空間は落ち着いていた。
 2人は、山口探しに役立つ情報を見つけようとしていた。しかし、直接プラントに乗り込むのはヘーゲルたちの役目のため、他の手段で情報を得る必要がある。しかし、その情報源がなかなか思いつかなかった。
「どこかにいい情報源は無いものかな? ……ん?」
メインウィンドウを見回していたガリアの目に止まったものがあった。

 それは、咲夜に直接襲撃された、あのザフト艦隊の旗艦であった……。咲夜の襲撃により、乗員は殺されるか捕虜になったらしく、今は無人船と化してしまっているらしい……。その艦は漂流し始めているらしく、紅緋からの影から離れる形で、CROSS艦からも見えるようになっていた。艦自体へのダメージは無いらしく、照明はついたままであった。
「いい情報源を見つけたぞ!」
ガリアはニヤリと微笑んでいた……。



 咲夜に襲撃された旗艦のブリッジは、静寂に満ちていた。彼女の後からやってきた幻想共和国軍により、死体だけは片付けられ、生き残ったザフト兵は捕虜として連行されていった。しかし、壁などに張りついたり浮かんでいる血や、銃弾の跡などから、とてつもない地獄絵図だったことぐらいはわかる……。幻想共和国の兵士たちもこの艦をあとにし、もはや幽霊船のような艦と化していた……。このまま異次元空間を漂い、運が良ければ、誰かの船となれるだろう。

 そんなとき、ガリアとウィルが、ブリッジに転送されてきた……。2人とも、片手にスーツケースを1つずつ持っており、もう片方の手にはピストルが握られていた。
「そうとう暴れたらしいな」
「そうだな。さあ、さっさと済ませよう」
ガリアとウィルは、ブリッジ中のコンピューターを操作し始めた。
 彼らが、この艦のブリッジに来たのは、山口探しのための情報収集であった。通信記録でも手に入れば、いい情報となることは確かだ。そのためには、コンピューターからアクセスする必要がある。
「パスワードを入力しろと出た」
ガリアがコンピューター画面を指さしながら、ウィルに言った。
「パスワードを求めるぐらいだから、そのコンピューターが怪しいな」
ウィルはそう言うと、自分が持ってきたスーツケースを開け、小さいコンピューター端末を取り出した。そして、そのネットブックのような端末を、パスワード入力を求めているコンピューターとでUSBケーブルで接続した。すると少ししてから、ザフト側のコンピューター画面に、かわいらしい書体で次の一文が表示された……。

『ハッキングなう!!!』

 ウィルが接続したその小型コンピューター端末とは、佐世保が独自に開発したハッキング端末であった……。異次元の最先端のコンピューター技術も取りこんでつくられていることから、ザフトレベルのコンピューターも容易にハッキングが可能だ。
 佐世保自慢の小型コンピューター端末の画面に、艦のコンピューターから取りこんだデータが、次々にリストアップされ始めた。作業全体の進行パーセンテージが、着実に上昇していく。
 データの取りこみ作業が終わるまで、ガリアとウィルはブリッジを見て回ることにした。記念品かお土産になりそうな物を見つけると、スーツケースの空いているスペースに放りこんでいった……。