「舞台裏の仲間たち」 68~69
アイラブ桐生Ⅲ・「舞台裏の仲間たち」(69)
第三幕・第二章「稽古場にて」
「この稽古場で上演をするというアイデアは、たしかに面白い。
なるほど、脚本を読んだときに、それも良いなと思ったが
問題は、今回の舞台設定だ」
のこぎり工場の、全部の明かりを点灯させてから、
稽古場の中央に戻ってきた西口が、振り返って順平を手招きします。
「それにしても途方もないアイデアだ。
舞台装置を一切使わずに、照明と色彩だけで情景を
表現しろって言うんだから
今回は相当苦戦しそうな気配がするぜ」
作品名:「舞台裏の仲間たち」 68~69 作家名:落合順平