小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

「舞台裏の仲間たち」 49~50

INDEX|4ページ/8ページ|

次のページ前のページ
 



 「貞園には、
 けっこう悪女の素質もありそうだね。
 そういうことなら、北投温泉に私も是非行ってみたい。
 公娼制度は日本軍が持ち込んだという歴史もあるし
 他にも従軍慰安婦の問題などもある。
 女性を描くうえで、避けて通れない問題の一つが「性のモラル」だ。
 今書いている私の作品にも、なんかの役に立ちそうだ。
 よろこんで同行をしましょう」

 「あら、あなたは物書きなの?
 女性を書いているなんて、随分と物好きな金型屋さんね。
 どんな作品かしら、気になる」

 「じゃあそれも、今夜ゆっくりと話題にしましょう。
 ところで一つだけ、君に聞いてもいいかな。
 お店に出ていて、もしも指名されたらどうするつもりだったの。
 貞園は見た目も悪くないし、若いんだもの、
 けっこう引く手あまたかもしれないよ。
 そうなると、乙女にピンチが訪れると思うけど、
 そういうときはどうするつもりだったの?」

 「う~ん、実はそのことなんだけど・・・
 潜りこむのは簡単だったけど、どうやって断るのか悪戦苦闘をしているの。
 農協の団体ツアーなんかは、もう女と見ればやることしか
 考えていないんだもの。
 隣に座っただけで、もうべたべたと触り始めるし、
 エッチだけがしたくてお金を見せびらかすんだもの、もう最低。
 なんでもお金で買えると思っているんだ。
 日本人って順平以外は、みんなエコノミック・アニマルだ」

 
  ■公娼制度とは
  公娼制度とは、簡単に言えば、娼妓として稼ぐことを望む者に対して、
  国家が許可を与える制度のことです。
 間違えてはならない点は、あくまでも公認された売春が存在したのであって、
 売春そのものが公認されたわけではないということです。
 そのために、『私娼』は摘発の対象となりました。