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つゆかわはじめ
つゆかわはじめ
novelistID. 29805
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落ちてきた将軍

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 龍の喉下にある逆鱗。そこだけ、鱗が逆さまに生えている。家慶の持つ瑞剣の切っ先が、その逆鱗の隙間に突き刺さっていた。
 龍は、鼓膜が破られそうな、凄まじい声を発した。と、同時に口から光の玉を零した。光の玉はゆっくり降りてきて、蘭と家慶を包み込むと、そのまま、ふわりと浮き上がった。龍が再び吠えた。光の玉が閃光を放ち、綾乃達の目を眩ました。

「うあっ!」

 静寂・・・・皆が再び目を開けた時には全てが消えていた。

「おおっ!・・・消えた・・・龍も、あのくノ一も・・・そして将軍も消えたぞ!」
「ふぅ・・・行ったみたいね」
「綾乃先輩・・・お殿様と蘭さんは無事にお江戸に戻ったの?」
「そう願うわ・・・・」
「ああ・・・何だか夢を見ているみたいです・・・・足が震えちゃって・・・・」
「そうね・・・怖かったぁ・・・・」

 ヤクザ達が走り寄ってきた。

「おい!・・・一体、何が起こったんだ!」
「あら・・・親分さん」
「夢じゃないんだよな・・・あのサムライは、本当に徳川家慶だったんだな・・・」
「ええ・・・そうですよ・・・信じるも信じないも勝手ですけど」
「見たものは信じるしかないだろう・・・ところで、お前たちはどうなんだ?」
「どうなんだ・・・・って・・・どういうことですか?」
「うむ・・・お前達も龍を呼べるのか?・・・そして、タイムスリップ出来るのか?」
「まさか・・・」
「そうか・・・残念だ・・・。だが、凄いものを見ちまったなぁ・・・。」
「親分様」
「なんだ・・・」
「博神会の親分様ですよね」
「そうだが・・・」
「実は・・・私、大橋で花屋を営んでいる者なんですけど・・・」
「それがどうした?」
作品名:落ちてきた将軍 作家名:つゆかわはじめ