小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

司令官は名古屋嬢 第5話 『なまりの中で』

INDEX|9ページ/13ページ|

次のページ前のページ
 


「あれ? なんで戻ってくるんだ?」

 向こうからこちらへ向かって、中京都軍の車列が全速力で走ってくるのが見えた。間違いなく、先に行かせた中京都軍の車両たちなのだが、ランドクルーザーが1台無かった。車列は、上社たちの車の横を通り過ぎ、八事は急いで車を反対方向に向けて、車列に追いつくために走り出した。
「どうしたんだ?」
上社は無線機で車列に呼びかけた。
『向こうは、敵により封鎖されています。すぐに引き返したのですが、1台やられました』
車列の兵士が応答した。どうやら、反対側を走らなればいけないらしいが、逆走している形なので、周囲に違和感を感じた。

 車列を追いかける上社たちの車は、さっきのインターチェンジがあるところを通ったのだが、そこから数台の車がやって来た……。高速道路への入口を塞いでいた車で、暴徒が運転していた……。

   パーン!!! パーン!!! パーン!!! パーン!!!

 どうやら、上社たちの車が中京都軍の車であるとわかったらしく、助手席にいる暴徒の男が、上社たちの車に向かって発砲してきた。1発が後ろのランプの1つに命中し、ガラスが割れる音がする。八事は回避行動のため、車を左右に何度もずらした。
 上社と東山は窓を開け、拳銃で敵車両を撃った。なんとか1台の敵車両を停止させることができたものの、弾切れになってしまった。後部座席に狙撃銃があったが、こちらも敵も回避行動を取るため、狙い撃つのは無理そうだ。
「弾ならダッシュボードにある」
八事が運転しながら呟いた。上社は急いでダッシュボードを開け、拳銃の弾薬が詰まった小箱を見つけた。そして、弾をいくつか取ると、東山にも分けた。
 上社たちの車はなんとか車列に追いついたものの、敵車両たちに追いつかれてしまった。車列にはトラックがいるため、あまり早く走れないのだが、このままでは敵にやられてしまう。そうなっては、トラックにある大事な品がパ−となる……。

   ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!!

 そのとき、重機関銃の音がして、車列の最後尾にいたランドクルーザーに何十発も命中した。さすがの防弾ガラスも耐えきれずに、銃弾が貫通してしまったらしく、車内で兵士たちが血しぶきを上げていた……。そして、コントロールを失ったランドクルーザーは、放置されていた車の残骸に衝突した……。トラックの後ろを守るのは、上社たちの車だけとなった。
 敵車両の中に、荷台に重機関銃をつけたホンダの軽トラックがいた……。荷台の暴徒が、重機関銃をぶっ放し続けているのだが、上社たちの車より、車列を狙っているようだ。トラックの前にいるランドクルーザーも重機関銃で応戦したが、射手が下手糞らしく、全然命中していなかった……。
「あんなテクニカル(戦闘車両)を暴徒が持っているとかありえないだろ!!!」
「日本戦線からもらったんだろ?」
上社と東山は、軽トラックを銃撃を加えて停車させた。荷台の男は、急停止した車の荷台から放り飛ばされ、アスファルトの上で転がっていった。そして、変な角度に全身を折り曲げて死んだ……。
 幸い、他の敵車両はただの民間車両で、地道に銃撃を喰らわせるだけで撃退できた。このまま全ての敵車両を撃退できたと思ったのだが、上社と東山が一息つくことはできなかった……。