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「舞台裏の仲間たち」 45~46

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 亜熱帯でもある台湾の
台北市にほど近い松山空港に到着をすると、
湿度の高い空気の中には、早くも中華油の香りが混じっています。
単身降り立った順平を空港内で、亀田社長とその愛人が出迎えてくれました。
驚いたことにお相手は、亀田社長よりもはるかに若く、
どうみても20歳以下で妖艶な雰囲気をもつ、細身の台湾美人です。

 「はるばると御苦労さま。
 まずは夜の町で、簡単に歓迎と行きましょう。
 知っての通り、この国では売春が公認されているのです。
 彼女に案内をさせますので、安心をして夜でも町は歩けます。
 まずはヘルメットをかぶってください
 ここでの主な足は、彼女たちが運転をしてくれるスクーターです。
 順平さん用の彼女も、すでに表で待機しています。
 安心をしてください
 ここは公娼制度の国です。
 国が『売春』を認めているんです。
 いまのところの、この国の有効な外貨獲得の手段が
 売春ですので、気にすることなどありません。
 さァ行きましょう」


 「はぁ、なるほど・・・・。
 いきなりで、すこしばかり面食らっていますが、
 いかにも台湾らしい歓迎ですね。」

 「慣れれば良いところです、此処も。
 もっとも良い女は、全員日本に出稼ぎに行っているそうです。
 仕事の話は明日と言うことにして、
 まずはゆっくり呑みましょう。
 過剰設備で一時はどうなることやらと危ぶんでいましたが、
 思わぬ後押しで、とりあえずは順風満帆に船出をしました。
 解らないものですね、
 人の生きる先なんて言うものは。
 追い風に乗っている時には、おおいに人生を満喫しましょう。
 人間なんて、いつ落ちるか先のことなどは知れませんから・・・・
 さあ行きましょう、行きましょう」