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四神倶楽部物語

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 そして、それにミッキッコが言葉を加えます。
「ねえ、龍斗、この蜘蛛って……、ひょっとしたら、土蜘蛛星人じゃない?」
 私はこれを耳にして、脳内に電撃が走りました。
「こいつらこそが、宿敵の──土蜘蛛星人だったのだ!」
 私は我知らずにそう叫んでしまいました。そしてミッキッコに、「宇宙検索エンジンの四神王に、この野郎の画像を貼り付けて、どんな連中かもっと調べてみて」と依頼しました。

「あいよ」と反応良く返してきたミッキッコ、すぐに魔界王ネット百科事典で情報を見つけ出しました。それから、みんなにわかるようにスクリーン上にその記述を映し出してくれました。そこには次のように情報が公開されていたのです。

――土蜘蛛星人(つちぐもせいじん)――

 太陽系から10.5光年離れた位置にエリダヌス座がある。その恒星・イプシロン星の惑星にスパイダー星がある。
 土蜘蛛星人はその星の住人。通常地中に洞穴を掘り、地底生活を好む。
 大きさは女王蜘蛛が5メートル、それ以外の土蜘蛛は2メートル前後。赤黒の縞が身体全体にあり、大きな頭と八本の手足を持つ。

 知能レベルは高度。
 女王蜘蛛が社会を支配し、女王を中心にして、多くの働き蜘蛛と兵士蜘蛛で組織構成されている。
 女王蜘蛛が活動のすべてを指揮し、女王蜘蛛単位でガバナンス体制が組まれている。そのことにより、女王蜘蛛が死亡した時、従属していた組織内の土蜘蛛星人たちは労働意欲や闘争意志をなくしてしまう。
 つまり腑抜けた状態となり、ただの生命を維持するだけの星人となる。そして時間の経過とともに死亡する。

 大きなパワーを持つ土蜘蛛星人の女王蜘蛛、女王蜘蛛だけが火の鳥を食すことが許されている。また、それを好む。
 その理由は、そのパワーを維持行くためには火の鳥を頻度よく食べ、火から放たれる神気(しんき)を継続的に摂取する必要があると言われている。
 また土蜘蛛星人の最大の特徴は、女王蜘蛛の意志の下、通常の他星人と異なる時界(タイムワールド)、つまりスケールとしてモーメント(一瞬間)、そんな異時界に入り込む能力を有す。
 これまでこの技法を用いて、様々な悪行を働いてきた。したがって、宇宙界では嫌われている。

 一方、聴覚能力や電磁覚能力は高いが、近場の視覚能力は低く、大きさ1センチメートル以下の物の視覚識別ができない。この弱点を衝いて、戦うことが可能。

 最近は他惑星への移住をも進め、女王蜘蛛の宇宙覇権欲望から凶暴となるケースが増加している。いろいろな問題を引き起こしおり、四神界の宇宙駆除星人に分類されている。


作品名:四神倶楽部物語 作家名:鮎風 遊