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うそつきうさぎ

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両親と一緒に居る事も辛かったし
自分のせいで引越しする事になった事が辛かったのです

だから、どこかに行ってしまおうと思ったのです

崖に向かって走って行き、崖に着くと
下を覗き込みました

ももいろうさぎが落ちた下を、覗きました

いつまでも、覗き込んでいました


そこに大きな蛇がやって来ました

「何をしてるんだ」

その声は、地の底から聞こえて来るような
恐ろしい声でした

「お前か?はいいろうさぎっていうのは?
お前、ももいろうさぎを殺したんだってな」

はいいろうさぎは、大きな蛇を見たのは初めてでした
怖くて動く事が出来ません

「いいじゃないか そいつが死んだところで
大した事じゃない
嫌がらせや嘘をつくのは楽しいだろう?
誰かを困らせるのは、楽しいだろう?
俺と一緒に居ればいい
もっと村のやつらを困らせてやろう」

蛇は、はいいろうさぎを自分の手下にして
村を自分のものにしようと思ったのです
村の全部を自分の自由に出来れば、エサを探す必要もなくなり
思い通りの事が出来るからです

大人のうさぎは、自分の為に働かせて
子供のうさぎをいじめたり、食べたりしようと思ったのです

そこに声が聞こえました

「やめなさい
その子をあなたの自由にはさせません
私が村に連れて帰ります」

それは、ももいろうさぎのお母さんでした

作品名:うそつきうさぎ 作家名:fool