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歴詩 集

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少々の補足説明を

 真田幸村
 戦国の世をこれほど壮絶に生き抜いた男はいないだろう。
 名前は信繁、幼名は弁丸。群馬県の岩櫃城(いわびつじょう)で父に鍛えらた。

 時は流れ、本能寺の変で秀吉と家康の対立が大きくなる。そして人質として越後の上杉へ。
 その後真田家は豊臣と同盟を結び、弁丸は大阪へと上がる。そして秀吉の懐刀・大谷吉継の娘を妻に娶る。
 秀吉の天下統一、小田原城開城時においては父と兄と共に戦った。これが最初で最後の親子一緒の戦だった。

 そして秀吉死去。
 世は関ヶ原の合戦へと動いていく。不幸にも父と幸村は西軍、兄は東軍、親兄弟分かれての戦いとなった。そして小早川秀秋の寝返りで、西軍は敗退する。
 その論功行賞で、父と幸村は紀州九度山へ流罪となる。

 3年後、家康は諸大名に豊臣家の征討命令を発する。一方幸村は豊臣秀頼の要請を受け、再び大坂城へと。そして大坂の陣が勃発し、茶臼山で敵の鉄砲足軽を慮り、手柄を取らせるために己を討ち取らせる(享年49歳)。
 最後の言葉は…定めなき浮世にて候へば、一日先は知らざる事に候。我々事などは浮世にあるものとは、おぼしめし候まじく候。
 意味は、定まらぬ世の中だから、明日のことはわかりませぬ。我々のことはこの世に存在しないものと思ってください、ということか。

 そんな幸村の死とほぼ同時、5月7日午後4時に大坂城大台所から出火。火は一気に回り、京から望む夜空が真っ赤に染まったという。そして遂に大坂城陥落。
 淀君と秀頼は本丸下の山里曲輪に避難した。また千姫は脱出し、家康の元へと到着した。その後、一斉射撃が行われ、秀頼23歳、淀殿49歳は自害した。
 否、逃げ延びたという説もある。

 2016年の大河ドラマは「真田丸」、その波瀾万丈な生涯を三谷幸喜氏が描くとか。そして主演の真田幸村役は堺雅人氏と発表された。
 どのようなドラマになるのか楽しみだ。されども史実だけは大きく曲げないようお願いしたい。




作品名:歴詩 集 作家名:鮎風 遊