八方美人のすすめ 4月 2日 お遍路 追加
人というのは面白く、自分に都合のいいように捉える。ある意味通常バイアスというのだろうか。たとえば上司が分かってくれなければ上司に見抜く力がないと思い、部下が働かなければ部下が悪いと酒を飲む。バレエの興味が無ければ見もせず、つまらないと言い放ち、レベルの低い試合を見てもいい試合だったと喜ぶ。そしてすべて自分は知っていると思い込む。私は本来馬鹿なので何も知らないし、預言者ではないので何も分からない。だから
「惜しかったな、あの試合あそこでシュート入っていれば勝ってたのに」と言われても
「そんなのは分からない」としか答えられず、しらけられてしまうのだが、日本人は客観的に捕らえることが苦手な人種ではないかとさえ感じてしまう。
業績がいい時、わしゃあゴルフだ、海外視察の名の下遊びに行く経営者は多い。
それを見る社員は私ら働いているのに社長はいいきなものと陰口を叩くが実際経営するということは大変なわけで、社員が思うほど楽でないのだが、そんな職場だから人は育たず仕事はそこそこになりだし、そのうち波に飲まれるとき人材は居なく企業は倒れる。
人材が育っていれば、自分たちがやらなければならないと思うから、その苦労はやがて企業、強いては自分の生活を守ることに繋がる訳だ。当然社員は日頃から勉強もし努力もし企業を自分が支えておかないと駄目な訳である。
まずは自分は知らないことを知ることではないだろうか、困るのは馬鹿でありながら賢いと思ってしまう輩なのだが・・・これが言っても分からないから始末が悪い。
作品名:八方美人のすすめ 4月 2日 お遍路 追加 作家名:のすひろ