男性支配
今日は雨。旭川はきっと寒いのでしょうね。
畑仕事は遅れています。これで、また遅れるでしょう。
遅れているのは、ひとつには、なんだか、そういったことがもうどうでもいいことのように思えたりするから。
最近、わたし、変ですね。
おとといの続きを書きます。
女子割礼は女性のからだの中心の一番敏感なところを切除します。それは、少女そのものを否定することです。
男たちからの、隠されたメッセージは、こうです。
おまえは、おまえであってはならない
おまえは、にんげんであってはならない
おとなしく 私たちに奉仕するのだ
この作業を行うのは、その村で信頼の厚い一人のおばあさんの役目です。やさしく、これはちょっと痛いけれど、大人になるためにどうしても必要なのよ、と言い聞かせます。
おそらく、おばあさんは、心からそう思っています。少女のことを思っています。どうか、傷口からばい菌が入って病気になったりせず、うまくこれを乗り越えて、幸せな女性になって欲しい、と願っています。
【念のため。わたしの読んだ本では、そのとき、痛み止めの処置も、カミソリを消毒する以外の細菌感染への配慮も、一切行われていない、と書いてありました。】
これが、怖い男の手によって行われたのであれば、少女は逃げ出したかもしれない。逃げられなくても、あとになって男たちとたたかう女になっていくかもしれない。
でも、これは、少女が大好きなやさしいおばあさんの手によって行われる。
わたしは推測します。少女は、
すごく怖いけれど、そう言えばおばあさんを困らせる、おばあさんを困らせたくない。この人がわたしにとって「悪い」事をするはずがない、きっと「善い」事に違いない。進んで受け入れよう。
そんなふうに思うのではないかと。
少女がそんなふうに思うことが、
男たちのねらい通りであり、
精緻に組み上げられたこのシステムの一部なのだ、
という事実には、生涯、気づくことはない。
女子割礼とたたかう女性たちと出会わない限り。