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つだみつぐ
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novelistID. 35940
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男性支配

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明日香さん

きょうは5ヶ月ぶりにお風呂に入りました。ビールも飲んで少し酔ってるの。
がんばって昨日の続きを書くね。

ずっと前に、ようやく、何でも話せるようになった頃かな、あなたから、
 夫は月に3,4回、気が向いたときだけ、わたしを抱きます。
 わたしは本当は、毎日、したいぐらいなのです。
わたしが、
 夫に言ってごらん、思った通りに。
 本当は、毎日、したいぐらい  って。
 あと、今日は、何だか、したいな、っておもった日は、
 今日は、何だか、したいな  って。
そしたらあなたが
 ぜったい、言えません!
って書いたよね。
「言わない」じゃなくて「言えない」って。
男らしくと育てられた男の子に、言えない言葉があるように、女らしくと育てられた女の子に言えない言葉がある。その一つは性や性欲についての言葉だよね。
胸の中に隠しておくようにすると、そのうち、どこにあるのか、どんな形をしているのかさえわからなくなって、自分に性欲があることを知らなかったりする。そして、いらいらして、誰かをいじめたくなるの。
なぜ、システムはそんな禁止条項を設けたのか。
アフリカに行けば分かる。
女子割礼、というのが今でもある。クリトリスを含む部分をカミソリで削り取るの。
たくさんの女の子が死んだり、月経困難、性交困難になる。
男たちは絶対必要だ、と譲らない。女は性欲を制御できないから、そのままにしておくと世の中がめちゃくちゃになる、と。

この国では、カミソリは使わない、言葉を使うの。女らしくしなさい、と。はしたない、みだらだ、と。

あなたがそれを言えるようになったとき、あなたはシステムの呪縛から解放されるの。
それはやがて、あなたのパートナーを解き放ち、やがて世界を解き放つの。

作品名:男性支配 作家名:つだみつぐ