男性支配
明日香さん
きょうは5ヶ月ぶりにお風呂に入りました。ビールも飲んで少し酔ってるの。
がんばって昨日の続きを書くね。
ずっと前に、ようやく、何でも話せるようになった頃かな、あなたから、
夫は月に3,4回、気が向いたときだけ、わたしを抱きます。
わたしは本当は、毎日、したいぐらいなのです。
わたしが、
夫に言ってごらん、思った通りに。
本当は、毎日、したいぐらい って。
あと、今日は、何だか、したいな、っておもった日は、
今日は、何だか、したいな って。
そしたらあなたが
ぜったい、言えません!
って書いたよね。
「言わない」じゃなくて「言えない」って。
男らしくと育てられた男の子に、言えない言葉があるように、女らしくと育てられた女の子に言えない言葉がある。その一つは性や性欲についての言葉だよね。
胸の中に隠しておくようにすると、そのうち、どこにあるのか、どんな形をしているのかさえわからなくなって、自分に性欲があることを知らなかったりする。そして、いらいらして、誰かをいじめたくなるの。
なぜ、システムはそんな禁止条項を設けたのか。
アフリカに行けば分かる。
女子割礼、というのが今でもある。クリトリスを含む部分をカミソリで削り取るの。
たくさんの女の子が死んだり、月経困難、性交困難になる。
男たちは絶対必要だ、と譲らない。女は性欲を制御できないから、そのままにしておくと世の中がめちゃくちゃになる、と。
この国では、カミソリは使わない、言葉を使うの。女らしくしなさい、と。はしたない、みだらだ、と。
あなたがそれを言えるようになったとき、あなたはシステムの呪縛から解放されるの。
それはやがて、あなたのパートナーを解き放ち、やがて世界を解き放つの。