男性支配
ねえ、明日香さん
あなたはよく
つださんの言うことは極端で古いのよ、いまの女たちは自由で楽しく生きているわ。女を殴る男なんて、あったこともないわ。
自分の娘を男の性奴隷にしたいと思う母親がどこにいるのよ。自分らしく、自由に生きてね、ってそう言ってるわよ。
そんなふうに言うよね。
でも
いま現在も、この地球上で行われている、このような人権侵害を見て、私たちはたくさんのことを学ぶべきだ、とあなたは思わないだろうか。
形は違うけれど、同じことが、この場所でも起きているのかもしれない、と気づかないだろうか。
まあ、わたしが古い人間なのは事実だけれど、事態を深刻に見過ぎているのかもしれないけれど、いちおうわたしの、「極端」な考えを伝えておくね。
形を変えてソフィスティケートされた女子割礼、それはね
母親が活発な娘に
女の子なんだから、もっと女らしくしなさい。はしたないことは口に出さないの。そんなんじゃ、お嫁のもらい手もないわよ。
と言うこと。
「足が寒い。ズボンで学校に行くのがなぜいけないの。」という娘に
あら、ズボンなんて、可愛くないじゃない。せっかくあなたは可愛いのに。女の子はそれぐらい、我慢するものなの。
と言うこと。
そこに隠されたメッセージは
自分自身を生きたらいけません
男に気に入られるようにしなさい
男の性欲に奉仕するの
もしかしたら
男に逆らったら、たいへんなことになるわよ
そんなふうに
母親は娘の
からだの中心の
一番敏感な部分を
やさしく
やさしく
切除する。