小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
てっしゅう
てっしゅう
novelistID. 29231
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

「許されぬ想い」 最終話

INDEX|4ページ/6ページ|

次のページ前のページ
 

雄一はゆっくりとページをめくり集合写真の横に書かれてある名前を確認していた。
妻の伸子の名前があった。

「この写真の女性は僕の妻なんです」

「そうでしたか!奥様が夫と同級生だったのですか?」

「そういうことになりますね・・・妻が知らなかったと言う事は、影山は中学の同級生じゃないな・・・」

「お役に立てなくて申し訳ありません」

「そんなことこちらの勝手な思いですから。ところでご主人はどちらの高校か覚えてらっしゃいますか?」

「ええ、知っていますよ」

口に出した高校の名前は雄一も聞いた事がある有名校だった。

「ありがとうございます。学校を訪ねて卒業名簿を見せてもらいます。今日は厚かましいお願いをしまして申し訳ありませんでした」

「いいえ、夫がどうしているのか解りましたら教えてください。もし連絡がありましたら下山さんにお知らせしますのでよろしくお願いします」

「任せてください。きっと探し出して見せますから。では、失礼します」

雄一は高校の名簿から同級生達を訪ねれば何かが解るかも知れないと期待を寄せていた。

伸子に頼んで中学の卒業アルバムを持参して同窓会の連絡をしたいから引越し先を知りたいと嘘をついて学校側に卒業名簿を見せてもらった。
同じクラスの名簿の中に影山の名前があった。

「やっぱりな・・・」

その場で携帯に電話を掛けた。
現在使われておりませんとのメッセージが流れた。

「自分に不利なことを悟ったようだな」
一言つぶやいて家路についた。