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疾風の騎士

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第3話 魚の惑星デート

4月21日俺は、先生の家で倉庫の整理の手伝いをさせられていた。まぁそれは良いのだが気になる事が在った。
「聞いていいですか、何で俺だけしか居ないんですか?」
そう先生から聞いた話では、涼太と渉も来ると言われて来てみたらこの有様、2人とも居ない。
「いや~、他の2人は用が在って来れないんだって」
嘘だ、嘘付きが居るぞココに。
「さっき連絡しました、聞いて無いそうです」
「バレてたか」
はぁ~、まぁ来たからには手伝うか。父親から『仲間は、宝で大事な物だ』と教育されて来たからな。
そして手伝い簡単な作業だけだったので10時30分位には終わった。
俺は、杉山家の中のリビングでゆったり座っている。
「お疲れ様、何かごめんね。お父さんが急に呼び出して手伝わせちゃって」
箒がお茶を出しながら申し訳無さそうに言ってきた。
「大丈夫だよ、どうせ家に居ても何もする事無かったし」
そんな会話をしていたら先生の目が光った。これは、何か悪い事を考えているな。
「え!?じゃこの後も何にも予定無いの、じゃ箒とココに行ってきなよ」
「「えっ」」
そう言って先生は、水族館のチケットを2枚渡した。
「う~ん、どうする行ってみる?」
「えっ、う、うんそうだね。じゃ、行こうかな」
「途中まで送って行くよ、それじゃ12時位にまたここに来てね」
「では、そうします」
12時か、一旦帰ってお昼を食べて行くか。取り合えず今は、帰ろう

「さて蒼牙くん一旦戻っちゃったね」
「そうですね」
「12時が待ち遠しいじゃ無いのか」
「そんな事無いよ」
「箒、顔が赤いぞ~」
「うっ!」
そして頬が少し赤くなった。平常心を保てなくなったらしいくそこがまた可愛い。
「あ、そうだ。良いもの聞かしてあげるよ」
そう言ってテープレコーダーを取り出した。その中には――
『それは、・・・・好きです。昨日の事や今日の事で少しですけど・・』
と昨日の会話の良い所だけ聞かせた。半分詐欺行為だな。
「こ、こ、これは、何?」
「昨日箒が、自己紹介されている時の会話。本人の居ない所での褒め言葉には嘘はないよ~」
そして一段と箒の頬が赤くなった。
「それで箒は、蒼牙くんの事をどう思っているの」
「また何かテープレコーダー隠しているでしょ」
「いや隠していない、それで好きか嫌いか、どっち」
少し空白がありながらも意志強く話し出した。
「それは、好きです。私も・・・」
「そうか、じゃやっぱり蒼牙くんならば箒を任せたもいいかもね」
心からそう思うよ。といい嬉しそうに昼ご飯を作りだした。
箒の心の中は、半端ないほど鼓動を打っていた。
「作っている間に着替えてきなよ。1番可愛い服に」
「そうだね、そうして来る」
箒は、もの凄いスピードで階段を駆け上がり自分の部屋に行った。

数十分後、箒は、入ったきりまだ出てこない。
やっぱり好きな子の前では、100%の自分を見てほしいと思うのが乙女である。
「箒、まだ決まらないのかい」
「うん、何か可愛くて良いのがなかなか決まらなくって」
そう言ってるがもうそろそろ11時40分を回ろうとしている。そしたら――
ピンポーン
『は~い。あれ、蒼牙くん?早いね』
『あぁ、少し早すぎましたか?』
「いや、全然。いつでもOKだよ」
そう、待たせちゃ悪いと思い少し早めに蒼牙が来てしまったのだ。
(うっそ~、まだ全然服決まってないよ。どうしよう)
そう考えていたがある事を思い出した
「あれ、そういえば箒はどうしたんですか?」
「今自分の部屋で着替えているよ」
「へぇ~そうですか」
「・・・覗いちゃ駄目だよ」
「そんな事しませんよ!」
そんな会話をしていたら階段を下りる音が聞こえて来た。着る服が決まったようだな。
「ごめん、待たせちゃったね」
と言い箒が出てきた。服は、白を基準としたワンピースで来た。
(昔、お姉ちゃんが言ってたからね、『男の子は、ヒラヒラに必ず反応する』って言ってたから)
今、箒の姉は何故か行方不明であり、IWSPも総力の限りで探している。
間違った情報だが蒼牙は、反応し思わず見とれていた。
「あれ、蒼牙くん少し顔赤いよ」
「え、そうですか?」
顔を気にしたが言われた時から比べると少し顔の赤みが増していた。
「ま、いいや少し早いけど行きますか」
そういい先生は、ガレージに行き車を出した。先生の交通手段の中に徒歩と言う言葉は無いらしい
それか車が好きなのか近いのに通学の殆どが車での交通である。環境の事を考えましょうよ
「じゃ行きますか」
ココから水族館のある場所までは少し遠いのでそうゆう判断になったと先生は、言い張っている。
車に乗って十何分後、目的地に行く為の駅の近くで止まった。
「あ、車で行けるのは、ココまでみたい。じゃ楽しんできてね2人とも」
そう言って俺たちを降ろし行ってしまった。
「それじゃ行きますか」
「あ、うん」
少しうつむきながら答えた。何かまた少しおかしいな。
そう思いつつ取り合えずモノレールの駅に行った。駅への道は人が多く居た。
(確かこの水族館は、駅と直結して建って居たからな。じゃあこれは・・・)
と思い歩いていたら自分が早めに動いていたのか、箒は、5m位後ろに居た。
「ごめんな、少し考え事しながら歩いてたから気付かなかった」
「いや、こっちも考え事しながら歩いてたから」
「でもこの人の数じゃまたはぐれないか」
「そうだね」
そして蒼牙は、少し恥ずかしそうに言った。
「じゃあ手を繋いで行くか、それならはぐれ無いし」
「えっ?、そ、そうだね」
そして俺は、そっと箒の手を掴んだ。改めて繋いでみるとこの前よりドキドキが増していた。
「じゃあ、行くか」
そう言って俺等はまた歩き出しモノレールに乗って6個目の駅で降りた。
「えっと、あ、ココだな」
そこは、海の近くで見晴らしの良い所だった。
「へぇ~、綺麗な場所だね」
「そうだな」
そしたらどっからか「グゥ~ウン」と言う音が聞こえていた。何かと思ったら実は、箒のお腹の音であった。
そう服を選んでいる時に蒼牙が来たので何も食べてない。箒は、赤くなった顔を隠すようにうつむいた。
「あれ、箒、お前お昼ご飯何にも食べて来て無かったのか」
「うん、服を選んでいて、選び終わったら食べるつもりだったから」
箒は、まだうつむきながら答えた。会話の時は目を見て話そうよ
「そうか、俺がいきなり来ちゃったからな。よしあそこのレストランで何か食べるか」
「いや、いいよ。気にしないで」
「いや、俺も悪かったし、俺も実は、何にも食べてなかったから行こうぜ」
蒼牙も色んな考えをしていてお昼を食べて無かったのだ。
俺と箒は、レストランに行き見晴らしのいい所に座った。
「いらっしゃいませ、ご注文をどうぞ」
「何にする?あ、これいいな」
俺は、ボンゴレパスタ、箒は、オムライスを頼んだ。
「何かごめんね」
「いや、俺もお腹空いてたし」
2つの商品は、一度に来た。そして俺等は、無言で食べていた。人間そう出来ている事に俺は、改めて気付いた。
いやこうゆう時に何か話すのは、気まずいな。
黙々と食べ進めてあっという間に俺は、食べ終わった。蒼牙は、立ち歩き会計を済ませてきた。
作品名:疾風の騎士 作家名:森義文