疾風の騎士
第2話 意識と新たな仲間
俺は、いつもより早く学校に行った。まぁ気が付かないで出ただけだ
でも早く行けば、箒と話せるからな。それにまた聞きたい事も出来たからな
そうして蒼牙は、少し早歩きで学校に進んて行った。
当たり前の様に早く着き、一目散に箒がいると思うクラスに行った。
教室は、別館で階段を上がって2階が3、4組、3階が1、2組である。
教室には、やっぱり箒が居た。
「よぉ、おはよう」
ビクッと反応し、少しブリキ人形の様にゆっくりこっちを向きだした。
「おっ、おっ、おはよう」
今の事で恥ずかしかったのか少し顔が赤くなった。
「ごめん、今のびっくりしただろう」
「う、うん。でも気にしないでいいから」
「おう、でもお前に早く会いたくてな」
そう言ったらさっきよりも赤くなった
違う意味にも捉えられる言葉でどう反応していいか分からない
箒は、頭の中で色んな事を考え出した。そしたら―――
「おい、どうした。風邪か?気を付けろよ」
そう言って蒼牙は、少し顔を近づけて箒のおでこに手を当てた。
(うわ~、顔が近い。変に緊張するよ)
蒼牙の手は、冷たかった。昔から『手が冷たい人は、心が広い』と言う言葉も在るから余計に意識してしまった
「あ、そういえば聞きたい事があったんだった」
「えっ、何かな」
あれ、少し箒おかしいな、ま、まだ会ってから1日しか経っていないし
「昨日、よくよく考えてみたらどうやってこいつ等は体内に入っているんだ?もしかして俺等の体は四次元ポケットみた
いに成っているとか?」
「確かに最初は思うよね、でも魂の1つみたいな考えだから同化しているんだよ」
そうかと感心していたら違う声が聞こえた。
『貴方が蒼牙さんですか、初めまして』
声の主は、言われなくっても分かっていた。
「君が『ヴァーチェ』か、これからよろしく」
『聞いた通りいい人だな、これなら箒を任せたも言いっ言うのも・・・』
しかしその続きは、遮断された。あれ何か大事なこと話してなかったか?
「えっ、さっきの話なに?」
そしたらまた顔を赤くしてブンブンと顔を隠す様に振り出して
「いやいや。何でもナイ、ナンでも無いよ」
いやいや明らかに喋り方が何かおかしい、顔も赤くなり出しているし。
何だかよく分からないが箒は、急いで廊下に出た。
(うわ~っ、ばれちゃいそうだった)
◇
昨日の蒼牙と慧を送った後の車内の話
「どうだった。あいつは、流石に1人でどうにか出来たレベルじゃ無かっただろう」
「・・・うん」
「まぁ、蒼牙くんが居いなかったら完全にやられていたね」
「はい」
「でも蒼牙くんカッコ良かったね。今日会った子を命掛けで助ける子もなかなか居ないと思うよ」
「それは、異世界人だからだと思います」
「それでもそんな子は、なかなか居ないと思うよ」
異世界人は、基本的に優しい人が多い。だが命に関わると惜しがる人も多いから蒼牙みたいなタイプは、結構珍しい。
そして先生が次に言った事に箒は、反応した
『そうだな、蒼牙くんならば箒を任せたもいいかもね』
いきなり言われたので箒は、かなり動揺した。
「えぇ~何、何言っているのお父さん」
「でもカッコ良くて良い人じゃんか、箒もそう思っただろう」
「・・・・はい」
箒は、恥ずかしそうに言った。
「はい、家に着いたよ」
そしたら箒は、一目散に自分の部屋に行きベットに行った
(う~~ん、まさかあんなこと言うとは、思わなかった。親子ながら侮りがたい)
でもあんな事を言われて少しは、嬉しかった。
そして箒は、胸の高鳴りを抑えながら静かに眠った
◇
そして今また胸の高鳴りを手で覆い隠すように抑えながらいた。
(もうお父さんがあんな事言うから変に意識しちゃうじゃん)
少し落ち着いたんでクラスに戻った。そしたらドアの直ぐ近くに蒼牙が立っていた。
「大丈夫か?マジで風邪じゃないのか」
「いや大丈夫だよ」
「ならいいや。でも無理するなよ杉山先生だけじゃなく俺も心配するから」
蒼牙的には、『仲間が病気だと1人戦いの時にヤバいからな』と思っていた。が箒は、違っていた。
そう言われた瞬間、また箒の顔が赤くなった。
「やっぱり、お前大丈夫か。ほら、保健室行くぞ」
そう言って俺は、箒の手を取た。
「ひゃあっ!?」
(ふぇ~、いきなり凄くびっくりした)
そう聞こえたような気にしないで教室を出ようとしたら丁度、ある人物が来た。
「おう、蒼牙。お前先に行ってたのか。少し待った俺がバカだぜ。しかもお前、もう仲良くなったのか手何か繋いで」
そう明らかに他人から見れば『カップルです』と見せている様なもんだった。
「いや、箒が風邪みたいだから保健室に行くつもりなんだよ。途中で倒れない様に」
そう言って蒼牙と箒は、保健室の方に行った。
俺等のクラスから保健室は、まさに端から端であった。つまりその間ずっと手を繋いで歩いていた。
女の子の体温に俺も変にドキドキしてしまった。
そして保健室に着く前の職員室でなんと、ばったり杉山先生に出くわした。
勿論、今も手を繋いでいる。
「おっ、箒に蒼牙くん。仲良くどこ行くの?ってアレ」
手を繋ぎながら来た事がバレた。先生は、無言でただただ俺等を見ている。
そして俺は、何故かパ二ックになっていた。きちんと理由を話せば分かると思ったが
「えっと、これは、えー」
説明しょうとしたがそんな言葉しか出てこなかった。肝心な箒は、黙り込んでいて何にも話さない。
「ま、いいや。HRの時間までにはクラスに戻っていてね」
といってすらすらと行ってしまった。しかもなんか嬉しそうに
(うゎ、変な所見られたな。でも何でか悪い気がしないな)
(う~ん、絶対家に帰ったらなんか言われるよ)
でも2人ともお互いを意識してドキドキしていた。手が少し強く握られていた。
「え~っと、じゃ行くか」
「いや別に何ともないから」
「でも今日何か様子がおかしいぞ」
「それは・・・」
「ま、とにかく行くぞ。ここまで来たんだし」
そう言って少し箒を引きずる様にしてすぐ近くの保健室に行った。そして箒を診てもらった。
その間ずっと俺は廊下に居た。何でかは自分でもよく分からなかったが
数分後
「ほらやっぱり何とも無かった」
「いや少しおかしかったから心配するだろう」
そう言いながら俺たちは、クラスに戻って行った。
もう手は、繋いでいない。そりゃさっきの事があったから変に抵抗があった。
何故か俺も、杉山先生に会ってから少しおかしくなった。
何か、箒を見ていると変にドキドキしてしまったり、変にさっきまで繋いでいた手が恋しくなったりした。
そんな事を考えていてクラスに戻った。
「よぉ、蒼牙。戻ってきたか」
「あぁ、箒何とも無かったて」
そうゆう雑談をしていたら今度は、違う2人組の人が来た。茶髪とチョイ金髪目の頭の奴だった。
「えっと、君が蒼牙?」
「んっと、誰?何で俺の名前知ってんの」
「あぁ、それは、杉山先生から聞いたんだよ」
「えっ?なんで?」
「それは、俺たちも異世界人だからだ」
「えぇぇっ、マジかよ」
声が大きいと言って口を軽く塞がれた。他の人に言っても分からないと思うんだけどね。
「じゃあ俺から、俺は、中村 涼太です。グランド族、これからよろしく」