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疾風の騎士

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第1話 ブラッティ

次の日、今日から初めての授業
最初は入学式の次の日から授業をやる事に嫌と考えていた
そんな事を考えて歩いていると―――
「お~い、蒼牙~」
物凄いスピードで走ってくる慧がいた。結構離れていたがすぐに俺の所まで来た。
「おぉ、慧かお前足早いな」
「俺は、中学時代は陸上部だからな。よし、早く学校行こうぜ」
競争したいのか、走る準備をしている
どうやら俺と違って授業やる気満々だな、じゃあ俺もやるしかないな。
見失ったら歩こうと考えながらも出来るだけ慧に着いて行った。
「結構早く着いたな、当たり前か」
「そうだな、まだ誰もいないんじゃないのか」
時刻は、7時55分。HRが始まるには、まだ30分以上ある。
「とりあえずクラスに行こうぜ」
「そうだな、少なくとも外にいるよりかは、いいな」
慧を追いかけて結構疲れたから椅子に座りたいしな。中学校では陸上部だったからこんなに速いらしい。
そうして履き替えて別館にある自分達のクラスに行ってみるとそこには既に人影があった。
「あれ?誰かいるぞ」
「まじで、俺達が1番だと思っていたのにな」
クラスの中には、本を読んでいる何か陰りが在る感じな長髪の女の子がいた。
何処か人を寄せ付けたくないような雰囲気を出している
「でも何でこんな時間にいるんだ」
確かにそれは俺も思っていた。早く来てもまだ入ったばっかだしこの感じだと友達待ちでもなさそうだし。
「ま、とりあえず中に入ろうぜ」
「まぁ、そうだな」
そして教室に入りとりあえず女の子に挨拶をした。
「おはよう、君来るの早いね。俺達は、来るのが楽しみで来たんだ」
「・・・・・」
「だんまりかよ!!」
「おい、慧そんなこと言うなよ。入学したばかりだぞ、誰もが最初から話せるんじゃ無いんだぞ」
「そうか、そうだったな。ごめん」
そう言って女の子に頭を下げて言ったそれでもなにも話さない。
「君さ、もっと楽しくしようぜ。暗いままじゃ友達出来ないぜ」
そう言ったらついに女の子が話した
「私は、1人が好きなんです・・・それに」
しかしその次を話さなかった。それでも慧は、話し出した
「それでも話したほうがいいぞ、最低限の会話しているときは」
そう言ったらまた女の子が話した。
「私と居ると奴らに狙われます、ほっといてください」
「ちょっと待て、何かに巻き込まれているのか?」
俺と慧は、言っている事は、分からなかったが何故か考えている事は、一緒だった。
「それなら、なおさらほっとけないよ」
「そうだ、そんな奴が居るんならなおさら1人にさせられるか」
俺と慧は、そう言ったが女の子は言い返す。
「あなた達がどうにか出来るものでは無いんです」
「それでも1人よりかは、マシだと思うよ」
「そうかも知れないけど『ブラッティ』には――――」
「!!?」
女の子が話そうとしたがいきなりドアが開いてクラスメイトが入ってきた
時間を見てみたら8時10分であり来てもおかしくない時間であった。
その時は、まだ話そうと思ったが何故か心の何処かでまだ話さない方がいいと思った。
そう思い女の子に目をやるとその女の子は、また本を読みだした。
蒼牙は、自分の席に着いてある事に気付いた。
「おっ、よく見ると慧の席近くなんだ」
慧の席は俺の左斜め前だった
「授業中話しかけんなよ」
お前が言うなよ、そっくりそのまま返してやりたいよ。
「ま、よろしくな」
そういって暫くしたらHRが始まりすぐに授業が始まった。
しかし蒼牙の頭の中には、あの言葉がループしていた。
(ブラッティ・・・何のことだろう。でも困っているんなら助けなきゃ)
考えていたらあっという間に授業は、終わっていた。まぁ、4時間だからな
「おい蒼牙、早く帰ろうぜ」
そう言って慧が帰ろうとしている
「あぁ、今帰る」
そう考えているがやっぱりあの言葉が頭に残る・・・痛って
「何ぼーとしてんだよ。ま、考えている事は、大体わかるけどな。さっさと帰るぞ」
「分かったよ」
そうして素早く変える準備をして帰った。そして帰り道なんとあの女の子を見かけた。
(もしかしたら、なんか分かるかもしれない)
それは、言わなくても多分以心伝心で慧に伝わっていた。
しばらく、付けていたら女の子は、
「居るんでしょ、出てきなさい」
結構バレて無いと思ってたんだけどな。慧がいるからいつも通りの物が出来なかったな。
仕方なく女の子も前に出て俺等は少し頭を下げた。
「言ったでしょ、私に関わると――――」
プツンと女の子との会話が止まるといきなり
「早く、逃げなさい!!」
そしたら奥から全身黒いフル・スキンの人がいきなり出てきた。何か暗いオーラと言うか粒子みたいのが見えるな。
何だこいつは、こいつが言っていたブラッティか。
武器を持っているが大した事無さそうじゃないか。
持っている拳銃は、俺達3人に向かている。そして予想通り、発砲して来やがった。
「やばいな、でも女の子1人を置いて行く事なんてできない」
と言って俺たちは、逃げず戦うことにした。すると女の子は、叫ぶように言った。
「やめなさい、そいつらは『ブラッティ』と言って人ではないの」
その説明に驚いている時に蒼牙は、脚を取られ銃口を向けられている。
「やめろ、蒼牙から離れろ」
慧は、近くに在ったゴミ箱で助けようとしたが軽く投げ飛ばされて近くの電柱にぶつかった。
(俺の人生も終わったかもな)
少し諦めながらも目を瞑ると直感的に何かを感じた
そう考えていた時にいきなり俺の体が、いいや、俺の体の中が光り出すと白い道化師の様な物が出てきた。
それは、始めて見たはずなのに俺は、それが何なのかが既に分かっていた
(おまえは――――『クラウン』か、久しぶりだな・・・また力貸してくれよ)
無意識の内にそう考えていた。何故か凄く懐かしい感じがして少し心地よかった。
自分でも全て解らないがまぁ、今分かる事は1つだけある
「この状況をどうにか出来る力の様だな!!」
その言葉に反応したのか俺と『クラウン』は、光と共に1つになった。
顔の部分が胸に来て体をすっぽり隠せるほどのマントが付いていた。
そして光の中から1つの剣が出てきた。
「これは、『クラウン』の武器《ブレイブソード》だな。マントは、攻撃から守れる様になってんな」
まるで元々そこに在った様に何が何なのかは頭の中に入っていた
刹那、その剣で蒼牙は、フル・スキンの人を流れ切り裂いた。
だがフル・スキンも体勢を崩しながらも俺の体に当たる様に正確に撃って来た。
「甘いな」
クルリと回転して纏っているマントでガードしてそのままマントがフル・スキンの体を切り裂いた。
マント自体が鋼の様なもので出来ていて守るだけじゃ無く状況に応じて攻撃に変える事が出来る便利な物だった。
相手の体からは血じゃなく黒い煙が出て来ていた。本当に中身は人間じゃなかったんだな、今確信した
「凄いな、お前本当に人間か?」
今まで倒れていた慧が話し掛けて来た。頭からは少し流血している。
「さぁな俺自身にもまだ分からな、でも今はそんな事考えている場合じゃないからな」
所々煙を出しながらブラッティは、俺へと拳を付き立てながら走って来た。
作品名:疾風の騎士 作家名:森義文