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疾風の騎士

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箒は、自分自身に怒り出した。随分前からこいつ等と戦っていたのに何にも出来なかった。
そして同時に悲しみも出てきた。それは勿論、蒼牙の事が好きであったからである。
「お父さんがあんな事言わなければ・・・いや言わなくてもこうなったと思う。蒼牙くんも私の事好きだと言っていた
から、そもそも蒼牙くんの性分で動かない訳がない。それを知っていたのに―――」
だがブラッティは、また箒に腕を向け攻撃を仕様としている。
箒は、静かに目を閉じていた。もう死を覚悟をしていた。
しかし次に目を開けた時は、向けていた左腕が高エネルギー攻撃によって消し飛んでいる所だった。
「俺は、大切なものを守る。もう誰も欠けさせないぞ」
そこには水色の神通体を展開した渉が立って居た。
頭には1本角はあり、肩にはh状の物があって目立つ装甲は無くスマートな姿となっている。
「ありがとうな、『クラウン』さてこっから俺達の反撃を開始するぞ」
「あっ、・・・あ、はい!」

俺は、新しい力を得ていた。閻魔様(仮)は、神通体で武器が大量に付いて来た。
「行くぜ、食らえ」
俺は、緑色の高圧式ランチャー《ケルベロス》を展開していて、高エネルギービームを高速発射した。
『ヴァーチェ』の攻撃とほぼ同じ威力であるが攻撃範囲は少し狭い。だが高速連射をする事が出来るから問題無しだ。
ブラッティには、流石に効いているのか回避行動をしているが逃さない。涼太達も援護してくれている。
俺は、着実に相手を追い詰めていった。
「これで、終わりにするぜ」
ランチャーのエネルギーを凝縮チャージし、この一撃に込める。
「行くぜ、『ストライク・ゼーレ』」
幅の大きい超凝縮エネルギーのビームが確実に奴を飲み込んだ。何てな、俺は、分かっている。
「本物は、こっちだな」
蒼牙は、《ブレイブソード》展開し、飲み込んだ場所の少し右下に投げた。
「ビビッガッ」
お見事、本体に当たった。
こいつは、影を実体化させて回避してたみたいだな。だからさっきの斬撃も当たったのに無傷の様に入れたんだろう。
攻撃の場合だけは、本体がやるからその時に気付いたんだけどな。
全員が『終わったな』と思った。だが簡単にはいかなかった。
ビゥィィィン
「え?何であいつまだ動けるんだよ」
そして奴は、黒い煙を出しながら俺の方に右腕を向けながら来ている。そしたら――
「うっ!!」
箒が目の前に来て蒼牙を守った。『ヴァーチェ』の黒い腕も砕けている事から今ので腕が折れたみたいだ。
「テェンメェ!!」
と俺が《ケルベロス》を向けた瞬間、ブラッティは煙となった。嬉しい様な、苛立たしい様な感じになるな。
「おい、箒。大丈夫か?」
「大丈夫だよ、私が勝手にやった事だから」
「あまり無茶すんなよ、先生より俺が1番悲しむからさ・・・多分な」
といいそっと箒の頭を撫でて優しく抱いた。
「そっくりそのまま返してあげるよ」
俺と箒は、一緒のタイミングで笑った。
「よっしゃ、帰るかお2人さん」
「おう」
俺達は、超ボロボロになりながら帰って行った。

IWSP会議室。そこでは、さっきの戦いを杉山先生と謎の老人が見ていた。
「まさか蒼牙くん、"2つ目の十字"まで出せる様になるとは・・・」
「はい、蒼牙くんは、この戦いを終わらせられる人ですから」
「だがあの子が相手に落ちる事もあり得るからな」
「それは、恐らく無いですよ」
「なぜ、そういい切れる?『エヴァンス』の力は、磁石みたいなもんだぞ、それに2人は―――」
「だって蒼牙くんには、守るべき仲間が居るからです」
「なるほどな、さて、あともう少しで帰ってきてしまうぞ。行ってやれ」
「はい、分かりました」
そういい先生は、そこから出て行った。老人は、ただたださっきの映像を見るだけだった。

「いゃ~、おかえり。予想以上に大変だったらしいじゃない。大丈夫だった?」
帰って来ていきなり能天気に話して来たのは先生だった。
「俺等は、大丈夫ですけど箒が」
「あ、これは、骨まで入っちゃってるかもね。じゃこっちに来て」
箒は、室内の病室に連れて行かれた。そして蒼牙は、ほっとしたのかいきなり意識が無くなった。
数時間後、俺は、病室のベットの上に居た。
「あ、起きた。いきなり倒れるから心配したじゃんかよ」
「まぁ殆どお前があいつを倒したからなそうなっても当たり前だな」
起きて話しかけたのは、渉に涼太だった。さっきの怪我で色んな所に包帯が巻かれている。
「でも聞いた話だとお前もあのキャノン攻撃をもろで食らったらしいじゃん、でも何で傷跡が無いんだよ」
「それに、あの水色の神通体は、何なんだよ」
「俺にも分かんね、多分閻魔様だろ」
2人は、頭に?を出していた。だって俺もそう思ってんだからよ。
「ま、いいや。動けるようになったら出ていいそうだとよ。お大事に」
2人とも出て行った。そして俺は、少し眠った。
現在4時、太平洋沖であんな事が在ったなんて世間の人は知らないだろう。
俺は、仮眠から目覚めベットから起き、病室から出ると少し先で箒が食堂に居た。
「よぉ箒、腕大丈夫だったか」
「骨が折れてたけど大丈夫だよ」
と言って焼き魚定食を2つ頼んだ。もちろん俺の分でココは飲食がタダらしい。
国の秘密部隊だからこっそり税金が使われているらしい。う~んそう言われると食べずらい
「あ、あそこ空いているから行こう」
「お、おう」
と言って外が見える所に来た。一面海だけど色んな生き物がい・・あ、クジラが居る、珍しいな
「さてお腹空いたし、食べようか」
「あぁ」
確かにお昼を食べていなかったのでお腹空いていた。
俺は、黙々と食べていたが箒は、ぽろっ、またぽろっと食べ物を落としてしまっている。
「そうか、利き腕折れちゃったから食べれないのか」
「左腕が使える筈なんだけど」
「よし俺が食べさせてやるよ」
えっ?と言う箒に魚の出来るだけ骨の無い所を取った
「はい、あーん」
「あ、あーん」
と箒の口の中に入れた。良く見る度に可愛く見えるな、何かドキドキし初めて来たな。
「うん、おいしい。じゃ次、漬物がいいな」
「あ、はいよ」
とこんな事を蒼牙は、恥ずかしく成りながらもやった。そして全ての物を食べ終わらせた。
「ありがとう、物凄く助かったよ」
「ま、俺に出来る事なら何でも言ってくれ」
「うん、そうするよ」
「でも庇ってくれてありがとな」
「何言ってんの、蒼牙くんだって助けてくれたじゃない。それに比べれば、まだまだだよ」
いや、あの時は、箒を助けなくっちゃと言う考えで頭がいっぱいだったからな
「それで聞きたかったんだけどブラッティの攻撃を近距離で受けたのにココに来た時には、その傷が消えていたよね?
なんで?あの水色の神通体のお陰かな」
「さぁ、さっきも涼太と渉からも聞かれたけど俺ですら分かんない。とにかくあの時は、『大切なものを守る』と考えて
戦ってたからな」
「へぇ~それで大切な物って何」
「そ、それは、仲間だよ。あの時は、箒だけだったどな」
「えっ!?それってもしかして―――」
「あ・・・そうだよ、俺の想いを言うぞ。俺は、お前の事好き、だよ」
俺は、顔を真っ赤にしながら少し逸らしながら言った。
すると箒も言い返した
作品名:疾風の騎士 作家名:森義文