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移ろいの中で (1月9日 追加)

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「それでな、暫くはいいわけだ、流れも緩やかで、そのうち急流に差し掛かるから土手のバッタは教えてやるのよ「お前たちその向こうは滝のようだからそろそろ飛んだらどう」って」
その青年も人がいいのかその話を聞いているのですね
「ところが葉っぱの上のバッタはね、大勢でいるから馬鹿なことを言うな。お前こそ一匹で後ろへ行って、随分ゆれているぞ」と」バッタなんだからさっさと飛び上がれば真実が分かるのに、それをしようとしない。そのうち水に巻き込まれる。まるで今の人のようだと思わないか??」

青年はチラッと私を見ましたが、「なるほどね」と分かったのやら分からないのやら返事をし、黙々と作業を続けました。
 たぶん2500年前に釈迦もそんな説法をしたのだろうと思いました、私が説法してるというのではないですよ。それが彼岸だの大日如来だのの形となって現在に残っているのでしょう。誰にでも分かるような比喩で説法したのだろうと思いますね。

 そんなこと考えながら散歩するのは実に楽しいものです。日々新たな発見があります。
今もまた一枚の枯葉が流れていきました。葉っぱの上のバッタ、いつになったら飛び上がる勇気を持つのでしょうね。