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移ろいの中で (1月9日 追加)

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葉っぱの上のバッタ

私は時間があれば散歩をします。なに、基礎代謝が落ちた中年太りで、食べなくても太るのに食べて少しでも減らそうとするのですが、これが減らないの困ったものなのです。皆さんもそうそう!と笑う方もいらっしゃるでしょう。
 散歩をすると何にでも興味がある、子供のような私はきょろきょろしながら歩くわけです。この時期散歩コースになっている土手に植えられた桜の木はすっかり葉を落とし、それが土手にまだ残っているのですが、風が強い日それが舞って水路に落ちました。それを見るとふと、若者に話したことを思い出しました。

「人間は葉っぱに乗ったバッタみたいだな」
私が机に並んで作業する若者に言ったのです。
「なんですそれ」
「川に何匹ものバッタが乗った一枚の葉っぱが流れていてね、もう一匹のバッタは土手の草の上にいるんだ。そのバッタが葉っぱの上のバッタに言うの「お前たちどうしてそこからおりないのか」と」
「バッタはものを言わないでしょ」
「そんなこと分かっているがな、比喩やたとえやがな」
「はあ、それで」
「葉っぱの上のバッタは何匹も一緒にいるから土手のバッタを見るとお前なんで後ろへいっているんだと思うわけよ」
そんな話を作業をしながらするわけです