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移ろいの中で (1月9日 追加)

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またある時は、ある先生が作曲、演奏した石の楽器の曲をCDで聴いたときのこと、何度聞いてもその曲の中にさーっと風が吹く場面が出てきます、それもなぜか竹林の中をサーッと吹く風、さてこれはなんだろうとその時は思っていましたらその先生にお会いする機会に恵まれたのでその話をすると、ニコニコ笑いながら「ほほう、そう聞こえたか。あれは山の中で風を待って演奏した曲だ、良く感じてくれたね」と嬉しそう、こちらのほうが嬉しくなったほどです。こんなことは数々ありますがかといってそれがいつも見える聞こえるわけではないからまあ波長が合った時に共鳴するんだろうと思いますね。どなたでもそんな経験はあろうかと思います。

私はネットで自称声楽家と知り合うことがあり、オペラに興味のなかった私はその素晴らしさをその人から教わったのですが、その彼女有名国立大、有名大学院を卒業したのはいいのですが、こと自分の演奏はというとこれがひどい。
 音程はガタガタだし、表現力はないし、何より感情そのものがない。それでいて発声はこう、呼吸はこうと講釈を垂れるいわゆる眼高手低の人、自分が思い込み人の意見を聞く耳を持たないのは分かっているからあえて言わなかった。
ある日日本人女性が歌うトスカをともにFMで聞くことになり、その演奏の感想をメールするとそれは違うという。違うといわれてもその場面が浮かばない私は浮かばないものは浮かばないというしかない。コンサートでアリアを歌っても綺麗に歌うと場面が浮かばないのは常なのでこれを正直に言っても違うという。面白いもので学が邪魔するのか違うと言い張るので最後は止めましたらそれっきり連絡は来なくなりました。
 
 もう少し素直になってアドバイス聞けば良くなるのになって事いくらでもありますが、学やプライドがそれを阻むのでしょうか、どこの誰だかわからぬおっさんの話など聞く耳持たず、これまたいらぬお節介。そんな話も五万とあります。
 
 アーティストといわれる人は自己表現を重んじるから人の話を聞かないのは分かりますが、少し素直になればもっと良くなるケースあるのですが、なかなか難しいようです。

 私は感受性が高いかと聞かれれば分かりませんとしか答られません。
ただ、波長が合えば絵が語ったり踊ったりするし、音楽を聴くと場面や心が見えるだけです。それは誰でも同じことだと思います。