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移ろいの中で (1月9日 追加)

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 まだ少し時間もあったので倉敷スクェアーガーデンによって帰ることにします。帰りは来たのを逆に帰るだけですが、ここにちょっとしたドラマが待っていました。宇野から連絡船に乗り高松へ向かう船上、私はデッキから船内に入りましたら経っていられないほどの横Gを覚えよろけました。最初何があったのか分からなかったですが、まもなく停船しましたので、お客はぞろぞろデッキや通路に出てみますと、小型の漁船と衝突しそうになり緊急回避を行ったようで、バウデッキでは甲板員が大きな声で海上の漁船に怒鳴り声を上げています。
「今の舵取りは凄かったな」とO君に言いますが、彼座っていたのであまり気が付かなかったそうです。そんな貴重な体験をし、高松駅に着きますともう会社の退け時を過ぎていました。土讃線普通列車まで暫く時間があったので構内のうどんやへ入りますと、後からどこかのお嬢さんが入ってきまして、私たちに親しげに話しかけてきました。
「ねえ、これからどうするの」みたいな。
「いや、これから帰るんですけど」
「へえ、遊びに行かない?」
今でいう逆ナンパ!!でも私たち高校生というと残念そうでしたが、こちらは趣味でのないお譲さんなので相手にもしませんでしたが、これが好みだったらどうなっていたか!?
「気が向いたら商店街のニチイに○○売り場にいるから、声掛けてね」といわれ帰宅後その話を兄にすると今度一緒に行こうという。全く好き物だったな、あいつ。
この時の逆ナンパは私の数少ない逆ナンパの初めての経験となりました。その後何回かこういう機会もありましたがいずれも丁重にお断りさせて頂きましたが、好みの女性だったらと今尚思ったりします。

エル・グレコを聞くと彼の絵画より何よりそんな思い出が蘇ります。決してエロ・グレコではございませんので、あしからず。