甜茶no駄洒落へようこそ
【塔の上のラプンツェル】
日頃忙しいお父さんは、娘の機嫌を取ろうと出かけた。
あれこれ場所を移動しては「これは?」「いらない」「ここは?」「楽しくない」
そんな会話が続いたが、やっとコンビニでお菓子を買った。
結局、見晴らしの良い公団住宅の屋上で過ごした。
陽が翳ってきた。
「そろそろ帰らないと、本当にほかに何も要らなかったの?」
娘は立ち止まって高い建物を見上げた。
「さっき買ったお菓子忘れて来ちゃった。取って来てー」
「なんだっけ?」
「ら♪ぷん!分かっつぇるくせにー」
にこやかに頬を膨らませる娘。
「この棟の屋上のプリツェル」
※『ら♪ぷん!分かっつぇる⇒ラプンツェル』
『棟⇒塔 屋上の⇒上の プリツェル⇒ラプンツェル』でした。
作品名:甜茶no駄洒落へようこそ 作家名:甜茶