甜茶no駄洒落へようこそ
【シンデレラ】
彼女は、あるパーティに潜入していた。
この城のプリンスの実態を知るためだ。
彼女は、純白のドレス(*)を身に纏い、優雅に振舞う。
しかし、時折思い立っては、壁際でこそこそ。どうやら何か書き留めているらしい。
プリンスが、次のダンスの相手を探している。
チャンスが訪れた。
彼女は、最前列に身を乗り出して行くと、プリンスと目が合い、近づいてくる。
手を差し伸べられるまま、彼女はプリンスの前へ出た。
「お美しい方よ。ドレスをどうなされたのですか?」
我が身を見下げ、驚いた。純白のドレスに青いシミが広がっていた。
彼女が取材に使用していたペンの色が滲んでいたのだ。
「やだぁー!芯 出てらー」
※『芯出てら⇒シンデレラ』でした。
〔*注:給料3ヶ月分〕
番外編:彼女が逃げ帰る時、履いていた白いパンプスは、階段でヒールが折れ、
パーティ後のガラくたと一緒に捨てられた。
※ 『ガラくた→ ガラス くつ の略?』く、苦しい!
作品名:甜茶no駄洒落へようこそ 作家名:甜茶