サイコ・PASS 火星開拓
火星に到着、そして藻を植える、重労働作業
火星、地球の砂漠と似ているが、多くの宇宙放射線が降り注ぐ。宇宙服をきて、目をつぶると眩しい光を頻繁に見る。カメラのフラッシュのようである。
そのため安眠ができない。浅い睡眠しかできないため疲れやすい。火星の重力が弱くても、宇宙服はとても重い。かなり軽量化しているが、地球上なら60キロもある。
火星時間、午前7時から強靱な生命力がある藻を植え付ける。水蒸気をかける。火星の大気圧では、液体の水は存在できない。空を見上げれば、多くの飛行船から地表を黒く染める粉末が、火星の大地を黒く染める。太陽からでる赤外線を吸収し、地表の温度を上げる。
西村茂雄は火星に骨を埋めることになるだろう。火星の重力になれると、地球に戻れば、立てない。骨も脆くなるので骨折する。筋肉も弱くなる。あらゆる細胞が宇宙放射線で破壊される。ガン細胞の増殖は、22世紀では克服できるが、未知の病気が火星でも起きる。とてもではないが、まだ人類は火星に住むことはできない。
さらに過酷なのが月面都市である。昼と夜の時間が長すぎる。時間の感覚がなくなる。火星よりも重力が弱い。短期間なら月面も火星も、地球と違う環境を楽しめるだろう。富裕層の人たちは、火星の地下にあるホテルで過ごす。かなり高額であり、数十億円の旅費が必要である。宇宙旅行をする人たちは、安全な状態で、さらに快適な状態で地球に戻らなければならない。
火星テラフォーミング、火星が地球のような環境になるには、最低でも1万年はかかる気が遠くなるような時間。
将来的には、善良な人たちだけが、火星に永住し、戦争も犯罪もない新しい人類の時代を築くだろう。火星には未知の領域がたくさんあり、多くの資源が眠っている。
午後6時、火星の太陽が沈む。太陽は小さく見える。青い夕焼けをみて、火星の地表作業が終わる。
作品名:サイコ・PASS 火星開拓 作家名:ぽめ