サイコ・PASS 火星開拓
潜在犯しか食べられなくなった『お寿司』
22世紀の社会に、もし21世紀初期の現代人が来れば、1日もしないうちに命を失うだろう。
それは、未知のウィルスが蔓延し、ウィルスも細菌も進化や変化をし続ける。そして人間の身体も新種のウィルスに対抗するようにできている。他の動物も同じである。
もし、タイムマシンで2100年の世界に行けば、確実に何らかの病気になる。ストレスが多い現代人。対人関係でも憎しみという感情がある。それで潜在犯になる。もともと犯罪係数が高い人間が病魔に襲われながら、逃げ回ることは不可能。
新種のウィルスに殺されるか、執行官によって殺されるかのどちらかしかない。
幸い人類はタイムマシンを作れない。特殊相対性理論で光の速度に限りなく近い速度で宇宙旅行をして地球に帰ってくる技術も当分の間、発明されない。
数世紀先の未来になれば、あらゆるウィルスに対抗できる薬品が作られるが、犯罪係数という概念が確立した未来の人類社会では、過去の人間は、驚異、怪物としてみられる。そして、数百年も過去から来た人は、地球に帰還したときに殺される。
潜在犯である執行官の食事はお寿司である。
生ものだから、未知のウィルスだらけで、食べるには勇気がいる。死ぬ覚悟がなければ、未来社会ではお寿司は食べられない。
つづく
作品名:サイコ・PASS 火星開拓 作家名:ぽめ