こりゃ・・・恋!?
数日後、サトルはカオリを誘って遊園地へと出かけた。
「なんで俺まで」
そういってる友人を無理やり連れてきた。
遊園地の入り口には、ユリの姿があった。
「おい、サトル。どういうことだよ」
「そういうことです。ねえーサトル君。お邪魔しないで行こ!」
カオリは、サトルの腕を掴んで入場券を買いに行った。
そして、カオリは距離をおいて、突っ立ているふたりの元へ戻ると友人とユリに入場券を渡した。
「はい。今日は、合同デートです。宜しくお願いします」
「合同デート?」
「はい。サトル君照れ屋さんで、カオリとふたりで来るの恥ずかしいって言うの。だから一緒にね」
カオリは、少し甘えた声で話すとサトルの元へと駆けて行った。
「……どうするの?」
ユリは、声を掛けた。
「どうするったって……なあ」
「私、帰ろうか?」
「ま、いいんじゃね。せっかく来たんだしさ」
「うん」
「あ、ユリ」
「ん?」
「悪かったな。俺、なんか……あん時、勢いでさ」
「誤解されるような態度してたのかもしれないもん。仕方ないけど……ごめんね」
「俺たちもまた 付き合うか?」
「……」
「何だか、あいつら見てると、ちょっとな」
「うん、羨ましい」
ユリに手を差し出すと、ユリの手がそれを受けた。
「ノブ、早くしろよ。先に行くぞー」
サトルとカオリの視線が優しくふたりを見ていた。
「おいおい、何見てんだよー」
そう言いながら、ノブオはユリの手を握り、サトルとカオリの後を追うように遊園地へと入って行った。
カオリは、ちらちらと後ろを振り向きながらずっと微笑んでいた。