小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

超短編小説  108物語集(継続中)

INDEX|743ページ/761ページ|

次のページ前のページ
 

 いやとんでもない、もっと凄かったのはやっぱり七不思議。散策しながらアネ心が滔々と説明してくれました。

 一の不思議は、池に泳ぐ鯉たち。それらはじっちゃん、ばっちゃんもいる、ご先祖様方の人面魚。
 なぜ? だけどお久しぶり〜!

 二は、梅林を流れる細流、ちょっと飲んでごらんと勧められ…、なんと梅酒ごわす。

 三は、池の向こうに凜と立つ一本桜。薄紅に満開だ。あれ、今は秋。
 なぜ? アネ心によると、この世に1本しかない『年がら年中桜』だそうな。まさに奇跡!

 四は、散策道を雉のような鳥が一直線に走ってる。これを10回繰り返しやっと離陸。だがすぐに墜落。
 あいつは始祖鳥よと。飛翔はまことに下手くそでした。だが妙ちきりん!

 五は、ご婦人が野点。休憩にと一服、そして謝辞のため拝顔させてもらうと、背筋がゾォー。お岩さんでありんした。合掌!

 六は、竹藪に黄と黒の縞模様の小動物が。私がトラネコだと言うと、あれはこの庭に生息する古代肉食獣のニワ虎だと仰る。
 じゃあ、あそこにいる鶏(にわとり)は、古代のニワ鳥? まことに奇々怪々!

 一応ここまでは順調でした。

「さてと、七つ目は神隠しですよね」
 私が確かめますと、アネ心は無言で岸辺へと進み、「この池は底なしで、宇宙へと繋がってるのよ」と。
 意味不明で私はポカーン、そのまま固まっていた時です、いきなり水面が吹き上がりました。そして現れたのです、七色に輝く直径30mはあろうかと思われる物体が。