超短編小説 108物語集(継続中)
すると3つ年上の姉貴のようなスタッフが現れ、「ようこそ、私がウィズユーのアネ心よ、さっ、ここにサインしてチョンマゲ」と、私はアンタの味方よ的に微笑んできてくれたのです。
サラリーマン歴10年、まるでうるめの干物のような風貌となってしまってる私、不覚にもお姉ちゃんに…、ホッ!
結果、野郎のイキオイで、sign-up。
あとはトントン拍子で、10日後にアネ心のガイドで観光となりました。
七不思議の庭・けったい園は魔界山の麓にある。
深山からの雪解け水を落とすいくつかの滝、そのせせらぎは大きな魔物池へと流れる。その周辺には苔岩が並び、それらを木々や竹が覆う。だが決して窮屈ではない。なぜなら所々にほっとさせる万葉の野草、むらさき(紫草)が自生する透き間がある。
オッオー、これぞ究極の庭ぞ!
作品名:超短編小説 108物語集(継続中) 作家名:鮎風 遊