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超短編小説  108物語集(継続中)

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 その夜のことです。
 ビールを飲みながら気分良く録画しておいた朝ドラを観てますと、いきなりスイッチをプチッと切られました。

 ワッツハプン?
 横を見ますと、ビックリポンでした。
 少々お年を召されたようでしたが、小学校時代の美智子先生がいつもの笑みを湛えて、リモコンを持っておられたのです。

 先生は、私がいつぞや玄関の大きなガラスを割った時も、私と一緒に泣いて校長先生に謝ってくれはりました。
 なぜだか分からないのですが、私だけには優しくって、本当に私は好きでした。
 一度お会いしたいとずっと思い続けて来たのですが、それを果たせず卒業してから50年以上の歳月が流れてしまいました。

 その美智子先生が今横におられて、「さっ、今夜はぐっすり寝なさい」と仰られるのです。私は小学生に戻り、素直に「おやすみなさい」とベッドに潜り込みました。