超短編小説 108物語集(継続中)
「あっらー、可愛い鳥じゃん」
調査結果に朱雀のミッキッコが同じ鳥仲間として声を上げました。怖がりのくせして強がるミッキッコ、私はそんな彼女の方がもっと可愛いです。
しかし、白虎の佳那瑠は沈着冷静。「鎌倉時代、隠岐次郎に一度射止められてるのに、なぜまたこの時期に、舞い降りたの?」と悠太に迫りました。だが悠太は口をモゴモゴするだけ。「亀はいつもじれったいんだから。じゃあ、以津真天の苦手なものは?」と佳那瑠が質問を変えました。この件は調査済み、悠太は胸を張り、「洋物です、例えばドリアン、ハバネロ、殺しの天使のドクツルタケ」と。そこで私は結論を下しました。
「ヨッシャー、臭辛毒(くさからどく)スプレーを以津真天に吹き付けてやろう」
作品名:超短編小説 108物語集(継続中) 作家名:鮎風 遊