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日常の非日常

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小指の悲劇


 洗濯を干していたら、サンダルからちょこっとはみ出しただけの小指を、これまたちょこっと出っ張っていたところに、強打した。
 この、当たり所のない苛立ちといったら。
 一度、見習いの時に、作業場で同じことをやって、腹立ち紛れにその出っ張りに向かって蹴り倒して、返り討ちにあった同期を見たことがある。
 人のを見ると、馬鹿だな。と思うけど、自分がやってしまうと、あの時の彼女の気持ちが、痛いほど分かる。実際、痛いけど。
 どこかのテレビ番組でやっていたけれど、このときかかる力って、何百㌔級なんですってね。
 骨折するはずです。

 モノのサイトによると、脳が足の指って母指以外は認識してないんだそうで、足の小指は脳にとって、忘れられた存在のようです。じゃあ、自分が常に、足の小指を意識しているかというと、そんなことはないので、脳にとってもそんなものなのでしょう。

 それじゃあさ。と、思うのです。
 ごくまれに、顔を洗っている時、小指が鼻の穴に突っ込んでくるのは、何でしょう。
 これも、脳が小指を認識してないのかな。いや、どっちかというと、鼻の穴の位置を認識してない?
 小指なら可愛いもので、この前、初めて薬指が突撃してきた時には、大変、複雑な気持ちになりました。
 小指の第一関節がすっぽり入るよりも痛くはなかったですが、鼻の穴がちょっぴり広がった気がして、気になります。(2014.11.24)
作品名:日常の非日常 作家名:紅絹