日常の非日常
検索中
つい最近、パソコンを入れたという土建屋さんの話を聞いた。
当然、気のよい、ムサイおっさんの集団である。
そして、当たり前にパソコンなど触ったことのないおっさんたちである。
おっさんたちは、現場主義なのだ。
通常、何事もないときは、おっさんたちは、受注から備品購入まで、電話か、いいとこ、ファックスですます。
折角、導入したパソコンは、飾り物になっている。
そう。神棚か招き猫のような存在である。
ある日、梯子が壊れた。ひらがなにすると『はしご』。
間の悪いことに、それは連休中で、そして、その仕事は連休中に終わらせなければならないものだった。
取引のある梯子屋さんは、どこもお休み。
そうだ! こんな時こそ、パソコンだ!
「で? どうしたの?」
「で、検索してみたんだって。そしたら、何にも出てこないんだって。漢字にもならないって、怒ってた」
「ちゃんと、検索窓に入れたの?」
「うん」
「変だね」
「それがさ。いつもしゃべってる通りに入れちゃったんだよね」
「なんて?」
「『はすご』って」
・・・・・・・・・たぶん。多分ですよ。タブン。
たぶん、パソコンは、東北訛りは理解してくれないと思います。