遥か彼方【詩集3】
彼の地へ
荒涼たる砂漠を越えて
道なき道をひとり歩く
某漠たる海を越えて
星を頼りにその島を目指す
こうまでして進むことに
果たして意味があるのだろうか
彼の人は私にこう答える
その一歩一歩に意味がある
その1マイル1マイルに意味がある
そこへ向かうことに意味があるのだと
歩き疲れて空を見ると
あざ笑うように空を舞うものがいる
私が疲れ倒れて、動けなくなるのを待っているのだ
どこまでも続く青い波の下にも
私がそこへ沈むのを待つものがいる
地に倒れれば私は土に帰り
海に溺れれば私は水に帰るだろう
そこが私の行き着くところ
たとえ彼の地に届かなくても
歩くことに意味があり、
進むことに意味があるのだと
彼の人は私にそう言った