自作お題小説『甘』
マシュマロ
ベッドの隣に寝転がる君。
パラパラと雑誌を捲くりながら、足をパタ付かせている。
「ふぁ〜〜。」
大きな口を開けて欠伸をした君に
俺は『昼寝でもしようか?』と提案した。
目を擦りながら頷いた君に
俺は腕を広げて『ん。』と短く声を掛ける。
「うふふ〜〜〜。」
君は嬉しそうに俺の腕に寝転がる。
君の大好きな腕枕。
二人してまどろみながら、襲ってくる睡魔。
「………!?」
腕に何かが触れて目を開ける。
「何してんの?」
『マフッ』っと効果音でも付きそうな感じで
君が俺の腕に噛み付いていた。
「だって、マシュマロみたいでおいしそうだったから。」
君が笑いながら言ってくるから……
「…………………。」
俺は無言で考える。
それはブニブニって事?
あんなに柔らかくないだろう?
開いていた片方の手でわき腹に触れてみる。
「…………絶対痩せてやる……。」
俺の腕でうとうとし出した君に向けて言った。
終わり100207