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短編小説

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電車でデート




ゴンっ

「いってぇ〜。」

デートの度に電車の入り口で必ず頭をぶつける私の彼。

「もぉ〜いい加減自分の身長考えてよね〜(笑)」

「なんだよ〜俺が悪いのかよ。」
頭を擦りながらブツブツと文句を言っている。



ガタン ガタン

目的の駅まであと七つ…

「おっ、空いたぞ。」
席が一つ空いて私に座れと促す。

その日は少し長移動で足が疲れていたので、お言葉に甘えて腰をおろす。


座った私の前に彼が立って、私を見下ろす形。
彼の膝辺りから視線を上にずらしていく。

整った顎…
窓の外をを見つめる目…

眼球が車窓を追って、小刻に左右に揺れる。
その動きが妙におかしくて…

「何だよ?一人でニヤニヤして。」
そんな私に気付いて、ムスっとして見つめてくる。

「くすくす、何でもなぁい。」
その言葉にまたムッとする。

その顔が更におかしくて…私もまた笑う。

「何だよっ!ゴンっ
下を向いた私の顔を覗き込もうとした、彼が電車の手摺に額をぶつける音が響く。

「あ〜っ、くっそ〜!」
本日ニ個目のたんこぶに逆ギレしながら…

「あ〜もう。しょうがないなぁ。痛くない痛くない。」
おまじないをするように、頭を撫でてあげる。

「バっ…バ〜カ。んなんで治るわけねぇだろ。」

口ではそんな事を言いながら、ほんの少しだけど、顔が赤いのは気のせいですかね?
だけど私も何も言わないよ。
その顔も大好きだからねvvv



ちょっとドジで…
短気なあなた…
そんなトコもぜぇんぶひっくるめて大好きよvvvvv

終わり
作品名:短編小説 作家名:雄麒