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海野ごはん
海野ごはん
novelistID. 29750
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キャンドルで君が脱ぐ

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それからバーで、いつものようにカクテルやウイスキーを何杯も飲み、千鳥足でホテルに帰った。
帰り道、ルミはコートを着ていたが寒そうにしてるので、僕はタキシードの上着をかけてあげてブルブル震えながら帰った。おかげで部屋に着いた頃はもう一度飲みなおさなければならなかった。
ルミが優しく背中から抱いてくれたおかげもあり、震えは1杯のスコッチでおさまった。
ルミの体からの妖しい香水の香りが僕の欲情を煽り、おかげですぐに寒さを忘れさせてくれた。

大きなベッドのある部屋で今夜は二人きりだ。これから何をすると考えていたら
「今からが本番よ」とルミは言い出した。
まだお酒を飲むのか?
ルミは自分のバッグをがさごそと探ると、ひとつの箱を取り出した。
そしてその箱を開ける。
箱の中身はキャンドルだった。高さ2センチくらいの小さな丸いキャンドル。
色とりどりのキャンドルが出てきた。
「どうするの?」僕は聞いた。
「おたのしみ・・・」
ルミはいたずらっぽく笑った。
そしてルミは、そのキャンドルを部屋中あちこちに置き始めた。そして火をつけ始めた。
部屋中が明るくなる。
「ねえ、そこのスイッチで部屋の電気消してくれない」
僕はルミに言われたとおり立ち上がり、中央パネルの電気のスイッチを消した。
パチ、パチ、パチと消していくとキャンドルの灯りだけになった。
揺らめく炎のせいで部屋も揺らめいて見える。
天井の機械的なライトとは違う暖かい世界だ。
ぬくもりのあるキャンドルの灯りが部屋中に溢れた。


「メリークリスマス・・・いつも優しくしてくれてありがとう」
ルミがかしこまって僕の方を向いて言うので、少しだけ照れてしまう。
「そんなことないよ。ただ下心で優しくしてるだけだからさ・・・」
「知ってるよ。あなたはエッチだから・・・でも、そこが好きなの」
ルミは僕に近寄り、いつもより優しいキスを僕の唇に重ねた。
それから、手を引いて僕を案内するかのようにソファーに座らせた。

「これは私からのプレゼントです。今からストリップをします。エヘッ・・」
彼女は笑いながら音楽を流し始めた。
アイポッドの小さなスピーカーからはナタリーコールのスマイルが流れてきた。
僕は「ヒュ~、ヒュ~」と声をかける。心の中でわくわくしていた。