白い日記帳
第25話 後悔
芹那が帰ってきてから三日。
その姿を一度も見ていない。
芹那の母親に聞くと、
部屋に閉じ篭って泣き続けているらしい。
やっぱり……
俺には…何も出来ないんだ……
芹那の涙を止める事も……
芹那を笑わせてやる事も……
貴光の……代わりなんて……出来やしない………
「何で……あんな事言ってしまったんだろう?」
自分の部屋に立ち尽くして呟いた。
俺が悪いんだ……
俺があんな事言ったから……
告白なんてするつもりなかった……
ちょっと動揺させてやろうとしただけ……
それなのに……
どうしてこんな事になってしまったのか……?
俺は何てバカなんだろう……
俺は何て愚かなんだろう……
「どうせなら……俺がいなくなればよかったのに………。」
笑ったつもりだった
あまりにもカッコ悪い自分自身を
笑ったつもりだったのに
目からは涙が溢れてくる。
「うっ……く………。」
その場に蹲って泣いた。
「ごめんな……貴光………
ごめんな……芹那………」
嗚咽交じりの謝罪の言葉。
そんな事をしても…
どうにもならないのに……
そんな事をしても…
届くことはないのに……
判っていても……
この言葉以外は……浮かんでこなかった……
続く→