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白い日記帳

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第17話 時が刻むその先に…
それからこの一年は、あっという間に過ぎていった。
みっちゃんと幸ちゃんが受験生ということもあり
あまり遊ぶことも出来なくて…。

それでもみっちゃんは一緒に帰ろう。と言ってくれた。
周りの友達は『藤井先輩と付き合ってるの?』と聞いてくるが
私はいつも『そんなんじゃないよ』と返す。
そうなったらいいのにね……と心の中で思いながら…。


それから高校生活で一番つまらない夏休みが終わって
暫くした日の午後。
幸ちゃんからの吉報。
大学進学が決まったらしい。
どうやら推薦入学なので、今のところは内定だと言ってた。
私は『よかったね』と自分の事のように喜んで……
幸ちゃんも照れながら『ありがと』と笑ってた。


そして幸ちゃんの吉報から二ヶ月。
待ちに待ってたみっちゃんからの報告。
無事に大学進学が決まったとの事。
私は嬉しくて『これでやっと遊べるね。』と歓喜した。

三人で合格祝いのパーティをしたのが、十一月の終わり。
「俺らもついに別々かぁ。」
オレンジジュースを飲みながら言ったみっちゃんの一言。

「腐れ縁もこれまでだな。」
小さく笑って幸ちゃんが言う。

二人は別々の大学に行くらしい。
今までだって学部が違うんだから、
当たり前と言えば当たり前なんだけど……
やっぱり複雑な気持ちだ……

「そんな泣きそうな顔すんなよ、芹那。」
黙り込んだ私にみっちゃんが笑う。

「一生会えなくなるわけじゃないんだしさ。」
幸ちゃんも私の頭を撫でながら笑ってた。

「そうだよね。」
私も笑って言ったけど……
やっぱり……淋しいな……と思う。

いつまで……私達は……こうしていられるだろうか?

続く→
作品名:白い日記帳 作家名:雄麒