白い日記帳
第8話 進路
みっちゃんと幸ちゃんが中学三年生になって
二人もそろそろ進路を考える頃。
また二人と離れ離れか…何て思って
私は少し淋しくなった。
「みっちゃん、高校どこにするか決めた?」
「ん?まぁな。貴幸と同じとこ。」
「じゃぁ二人はまた一緒なんだ。いいなぁー。」
「貴幸は経営ビジネス科で、俺は普通科だけどな。」
「それでも一緒の学校でしょ?いいなぁ。」
その時、私はちょっと切なくなった。
二人に置いてかれたような気がした。
「追いかけて来いよ。」
ボソリと呟いたみっちゃんの言葉。
あまりに小さくて、聞き逃すところだった。
「まぁ、芹那の頭じゃ無理かもしんねぇけどな。」
大き目の声で悪態を付く。
これって……照れ隠し?
ねぇ……期待しちゃうよ?
「いっぱい勉強するから大丈夫。
絶対一緒のとこ入る。」
力説する私に、
みっちゃんは『おぉ、頑張れ』って言ってくれた。
「だから、みっちゃんも頑張って。」
「ん?何を?受験?」
「違う違う。私に勉強教えるの。」
「お前っ!早速他力本願かよっ!!」
「お願いしま〜す。せ〜んせい?」
二人で笑った帰り道。
見上げた空がいつもよりちょっぴり広く感じて
何だか未来が広がった気がした。
6月18日
今日帰り道で
みっちゃんと高校の話をした。
みっちゃんと幸ちゃんは
同じ高校に行くらしい。
だから、私も追いかけることにした。
これからもっともっと勉強しなきゃ。
続く→