壇上のNovelist 2ndシーズン
第37話 告白(実)
今日は久しぶりに新潟から、東京に帰って来て
雫の元気な顔を見てホッとした。
雫はあまり自分の事言わないから……
こっそり本ちゃんから、話を聞いていた。
だから瀬崎君の事も知っていたけど……
雫から言ってくるまで、黙ってようと決めた。
それに……私も今雫に黙っている事あるし……
西条さんにはバレてるみたいだけど……
実は……一ヶ月くらい前から、本ちゃんと付き合い始めた。
遠恋でもいいからって……/////
いつまでも雫に秘密にしていたくないから……
今日こそ言おうと思ってるのに……
「こらっ!雫っ!ピーマン避けるんやないっ!!」
「ヴー、やだぁ〜。」
「只でさえお前が飯作ってて、
普段食べへんのやから、こぅゆぅ時くらい食えっ!!」
目の前の二人の空気に入っていけません……
たまに雫が羨ましくなる。
感情が豊かで、好きなものは好きと言える純粋さ……
「実〜希vv」
「えっ?何?」
呼ばれて慌てて雫を見る。
「あ〜んvv」
そう言われたから、思わず口を開ける。
そのままひょいっとピーマンを入れられた。
「雫ぅ〜##」
「だって実希が食べたそうだったもん。」
「“もん”やあらへんっ!お前ってやつは……。」
呆れ顔の西条さん。
だけど…一番雫に甘いのも西条さん(笑)
「実希ちゃん大丈夫か?全然食べてへんやん。」
心配そうに本ちゃんが覗き込んでくる。
「大丈夫。ちょっと考え事。」
ご飯を食べ終わって、店を出る。
「この後はどうする?」
「せやな〜。」
こうゆう時は雫と本ちゃんが頼りになる。
でもこの二人だし……
「「じゃぁ遊園地行こうっ!」」
やっぱり……って思いながらも嬉しい私。
西条さんがブツブツ言ってたけど
「多数決〜」と言って強引に遊園地に決定。
「遊園地なんて久しぶり。」
「あたしも〜vv」
雫と二人で前を歩く。
遊園地に着いて、同心に返ってはしゃぎまくる。
平日だけあって人が少なくて、ほとんど待ち時間なく乗れた。
「楽しい〜vv」
「疲れた〜。」
各々言い合って、ベンチで一休み。
「俺ら飲み物買ぅてくるゎ。」
そう言って西条さんは本ちゃんを連れて行った。
これって……
チャンスなんだよね?
「あのね……雫。」
「何?」
いざ言おうとすると、中々言葉が出てこない。
「実希?」
顔を覗き込むように見てくる。
「あのね……ずっと雫に言わなきゃいけない事があって……。」
「う……うん。」
私の態度に雫も少し緊張している。
「私ね……本…本ちゃんと……付き合ってるの/////」
い……言えたっ!
「えっ!そうなの?いつから?」
「一ヶ月くらい前から/////」
「そんなに!?もぅ〜もっと早く言ってくれればいいのに〜。」
満面の笑顔の雫。
ギュッと抱きつかれて……
『良かったね』って……。
私も笑顔で『ありがと/////』って言った。
続く→
作品名:壇上のNovelist 2ndシーズン 作家名:雄麒