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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【無幻真天楼第二部・第三回・参 かぼちゃっちゃ】

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「これがシンデレラ」
悠助が広げた絵本に群がる天と空集団
「どんな話?」
「えーっとねー」
烏倶婆迦が悠助に聞く
「シンデレラがねーかぼちゃの馬車に乗ってねー」
「いきなりそこからかよ;」
その様子を見ていた京助が突っ込んだ
「まぁなんだ…シンデレラっつー元お嬢様が継母と姉にいいように使われてたのをネズミやら魔法使いやらが助けて王子様とめでたしめでたしっつー話」
京助がざっくりすぎる説明をした
京助が話している間京助に向けられていた天と空の面々の視線がまた絵本に向けられた
「これがシンデレラ?」
「うん」
「これは?」
「こっちは王子様」
慧喜が絵本を指差して聞くと悠助が答える
「この服…俺前に着たのに似てる」
慧喜が呟いた
開かれていた絵本のページにはシンデレラと王子様がめでたしめでたしなシーンが描かれている
「あーウェディングドレスだろ。結婚式だからな」
「結婚式?」
「そ。結婚式」
「結婚式したらめでたしめでたしナリか?」
「そりゃー…まぁ好きな者同士がくっつくわけだから本人同士は幸せだろうし」
慧光に聞かれた京助が答える
「好きな…」
緊那羅が小さく呟いた
「…れ着たら幸せなの?」
制多迦がシンデレラ…正確にはシンデレラの着ているウェディングドレスを指差して聞く
「んー…まぁ…そうなるんか?;」
どもりながら京助が答える
「これ着てねー結婚式するとねいいんだよー」
「何がいいの?」
悠助が言うと矜羯羅が聞いた
「好きな人とずっと一緒にいれるんだよー」
「そうなの?」
矜羯羅が今度は京助に聞く
「まぁ…だいたいあってるっちゃーあってる」
京助が鼻くそをほじりながら答える
「これ着たら悠助とずっと一緒にいれるの?」
「うんっ」
慧喜が聞くと悠助が笑顔で頷いた
「じゃあ俺着たい」
「私も着たいですわ!!」

スパーン!!

と襖が開いてヒマ子が現れた
「京様のために!!」
「いや…いらねぇし」
クワッ!! と力み気合いを入れるヒマ子
緊那羅が京助を見てそして絵本を見た
「…くも着たい」
制多迦がハイと手をあげた
「まさかの制多迦君…」
「じゃあ僕も着ようかな」
「さらにまさかの矜羯羅さん;」
制多迦に続いて矜羯羅も手をあげる
「おいちゃんも」
「なっなら私も着たいナリ!!」
さらに烏倶婆迦と慧光も手をあげた
「緊那羅は?」
「えっ; あ…私…だっちゃ?」
慧喜に聞かれた緊那羅がちらっと京助を見て気づかれる前に目をそらす
「私…も…かな」
「お前もかよ;」
緊那羅がぼそっと言うと京助がため息をついた