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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【無幻真天楼第二部・第三回・参 かぼちゃっちゃ】

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「この季節にありがとうそしてこの10月にありがとう」
南がキラキラと目を輝かせて秋空に手を広げる下校中
「なんかあったか? なんかあるのか?」
だらだらと歩く中島が南に聞く
「なんかあるんだよ!! なんかっ。10月といえばのなんかがさぁ」
「…なにあったよ10月…体育の日?」
「あー…球技大会…」
京助が答える
「ちがーう!! ハロウィーンだろハロウィーン!!」
「ああ…カボチャ祭り」
「ハロウィーンだっつーの!!ハロウィンったら仮装!! 年に一回思いっきり突拍子もない服着てもいい日だぞっ!!」
南が嬉しそうに言う
「文化祭に並んで南が輝く日か」
「地道に準備してたんだよ…ハロウィンの為に」
「毎年よくやるよなー…んで今年のテーマは何よ」
坂田が歩きながら聞いた
「去年はなんだっけ」
「去年は確かー…なんだったっけか…アリス…はありすん時だし…」
「そいやありす元気なん?」
中島の一言で南が止まる
「…南?」
「なした…?」
「まさか…」
背を向けたままの南を京助たちが見た
「南…?」
京助が南に声をかけると
「うへへへへ~」
南がふやけた笑顔で振り返った
「キモっ;」
坂田が後ずさる
「いやぁ~それがさぁ~聞いてくれよ~つかむしろ聞け」
「命令かよ;」
えへらえへら気持ち悪く笑いながら南が京助の肩に腕を回した
「実はぁ~」
「ありすが来るとかか?」
中島が言うと南がまた止まる
「ぬわぜわかったんだい中島くん」
「当たりかよ;」
ニヤニヤしながら南が答える
「君はもしかしてエスパーかい? うへへ」
気持ち悪い笑いをしながら南が言う
「しかもさぁくるの丁度ハロウィン!! ありすの服が作れる!! ついでにお前たちのもっ」
「俺らはついでかよ」
「んで? テーマは何にしたん?」
京助が聞くと南がにこーっと笑った
「かぼちゃといったらなーんだ」
「かぼちゃといえば…?」
聞いてきた南に京助たちが顔を見合わせた
「かぼちゃ…」
「煮物?」
「確かにかぼちゃの煮物はおいしいねぇ…じゃあ中島君は液状化してだし汁の仮装でもするといいよ」
答えた中島に南が爽やかな笑顔で言う
「かぼちゃ…」
「かぼちゃー」
京助と坂田がうーんと考え込む
「俺かぼちゃあんま好きくないんだよなー」
「君の好き嫌いはどうでもいいのよ坂田君」
南が中島に向けた爽やかな笑顔を今度は坂田に向ける
「かぼちゃ…ねぇ…そいや悠がオバケかぼちゃでジャックオランタン作るとか言ってたな」
「いやいや京助君ジャックオランタンも必要だけど今はほらかぼちゃといえばのだね」
そしてその爽やかな笑顔は最後に京助に向けられた
「んで? 結局何かぼちゃ」
「皆してかぼちゃ?」
「かぼちゃの仮装かぁ…斬新だな」
「ちなーう!!;」
勝手に進む会話に南が突っ込んだ
「だってわからんし」
「あるだろが!! 有名なのが!!」
「有名なかぼちゃ?」
「かぼちゃが有名じゃなくかぼちゃがでてくる話が有名なんだっつーん!!」
南が吠える
「かぼちゃ…っちゃ」
「ラムちゃんかーいッ!!」
坂田が呟くと南が勢いよく突っ込んだ
「落ち着け南;」
あらぶる南を京助がなだめる
「ラムちゃんったらやっぱ…あれか?」
「あれやるなら俺面堂やりてぇ白い学ラン」
「じゃああれだな鳥類はテンちゃんだな」
「…かなりかぼちゃからかけ離れた話になってません…か」
ラムちゃんから繋がる某有名漫画に変わった話題に南が最後の力で突っ込んだ
「京助はあたるだな」
「よっダーリン」
「なぜに」
坂田が右、中島が左と京助の肩に手をのせた
「だって緊那羅がラムちゃんだろ?なら必然的にお前がダーリンあたるじゃん」
「なぜに必然的なんだよなぜに」
「リセーットッ!!!!;」
南の声が秋空に響く
「違う!! やるのはシンデレラッ!!; かぼちゃの馬車のシンデレラ!!」
「ああ…ビビディバビディブー」
「そうかビビディバビディブー理解」
「サラダ食うビビディバビディブー」
南が言うと京助たちがぽんっと手を叩いた