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出会いは衝撃的に(後半)

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「そのようだね。しまい良ければ全て良しだね」
 美絵は笑顔で会話を聞いていたが、急に驚いた顔になった。そのとき、もう一度玄関のチャイムが鳴ったのである。
「誰かしら。別荘の管理人さん?」
 間もなく美絵が連れてきたのは、彼女の母と末娘と、驚いたことに浅野の母だった。
「お婿さんのお母様に来て頂いたわ。今日はこれから浅野智明さんと村田美絵の婚約祝いパーティーよ」
 そう云ったのが美絵の母だった。
「あっ、先日はどうも……しかし、俺だけ何も知らないでここに来たみたいだな。美絵さんも人が悪いね。それにお母さんも……」
「善は急げと云うじゃないか。あたしはお前が早く身を固めてくれないと、死んでも死にきれないよ」
「村田です。花嫁の父です。浅野篤子さん。遠いところをご苦労様です」
 浅野の母の篤子は、意外に素早く小さくなり、突然床の絨毯の上で土下座をした。
「智明の母です。この通りの汚い梅干しババアですが、目黒のお屋敷の片隅でおとなしくしていますから、どうか息子共々よろしくお願い致します。現在の職業は掃除婦ですから、目黒御殿のお掃除は任せてください」
 美絵の両親も浅野の母の前に蹲って床に頭をつけ、
「こちらこそよろしくお願い致します。どうか頭をお上げになってください。それからうちのお掃除は専門のスタッフを雇っていますから、彼らに任せてください」
 美絵の父がそう云った。
「どうぞ、こちらのソファーにお掛けください」
 美絵の母の佳子がそう云った。
 美絵の両親は浅野の母の両脇に移動した。二人は浅野の母を抱きかかえるようにしてソファーのほうへ連れて行って座らせた。