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CROSS 第19話 『Visitor』

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 案の定、格納庫にも敵がいた。ただ、敵は悪魔ではなく人間で、エンタープライズP・0のクルーたちだった。
 クルーたちのグループは、保安要員と技術員で構成されていた。保安要員たちは、格納庫で殺したザフト兵たちの死体を一箇所にまとめ、技術員たちは、格納庫に残されていた物を調べていた。

「ザフト兵だ!!!」

 保安要員の一人が、山口たちに気づいて叫んだ。技術員たちは物陰に隠れ、保安要員はフェイザー銃というレーザー銃を撃ってきた。
「残念だが半分はずれだ!!! オレは、CROSSの山口だ!!!」
 山口は、人間の敵でも構わずに、魔弾を撃ちまくった。次々に、敵兵の死体ができあがり、彼はベータに案内されて、アルファとベータのモビルスーツへと向かった。
 その暗い紫色のモビルスーツは、『長距離強行偵察復座型ジン』だった。その手には、スナイパーライフルのモビルスーツ版の銃を持っていた。

「行かせないぞ!!!」

 そのモビルスーツの前で、一人の男が叫びながら、山口たちの前で立ち止まった……。
 ただ山口は、その男が誰かを知らなかった……。なので、単なる「敵兵A」だと思った彼は、その男を即座に撃ち殺し、静かにさせた……。
 気がつけば、保安要員を皆殺しにできており、技術員は物陰に隠れているだけだった……。

 ベータは、スーツケースを山口に預け、モビルスーツのジンのハッチを開けた。しかし、操縦席に一人の技術員がおり、
「いじるな!!!」
ベータはそう叫ぶと、その技術員を外へ放り出し、射殺した。
 そして、すぐに山口とベータは、ジンに乗りこんだ。先に乗りこんだベータはパイロットの席に、山口はセンサーオペレーター席に座った。
「いじられていなかったか? いけるか?」
山口がシートベルトを閉めながら、計器を見ているベータに言った。
「大丈夫だ! いける!」
ベータは自信満々にそう言うと、ジンを動かし始めた。
「アンタはサポートをしてくれ! レーダーやセンサーを見て、俺に教えてくれればいい!」
ベータが山口に言った。いつもはアルファらしいので、彼は少し不安そうだった。
「わかった」
山口はあまり自信が無かったが、了解しておいた。

 山口たちが乗ったジンは、発着艦をする位置についた。
「ブリッジ、発進する」
ベータは、ブリッジを呼んでみたが、何の応答も無かった……。
「ダメか」
ベータは無念そうに呟くと、ジンを発進させた。

 ジンは無事に、艦から発艦できた。